第8話 もう半分死んだ花

 私は花を手折る。その生命の限界が予定より早くやって来ることも、後世にその遺伝子を残せなくなる残酷さも分かっていて、それでも私は花を手折る。たくさんの花を手折り、咥えてみたり、繋げたりして遊ぶ。


 ひとりぼっちの部屋で花冠を被って、煙草を吸うようなポーズで花を咥える。千切った花弁を顔や体のあちらこちらに貼る。一枚だけ、飲み込んでみる。これはとても、不謹慎な遊びだ。




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