第2話 帝立ファナリス学院

このファナリス魔法学院には、初等部から高等部まであり、高等部卒業後は家を継ぐ者が多い。ファナリス魔法学院には良家の次期当主、令嬢、そしてその執事しか通えないのである。


ちなみに、当主と令嬢、執事とは棟が離れている。


そんなファナリス魔法学院では、ある改革がおこなわれようとしていた。


レイ「だから、俺はファナリス辞める」


レイはクロナ家の次期当主兼、ファナリス。ファナリスとはファナリス魔法学院の生徒会長を指す。


ファナリス魔法学院の生徒会は教授よりも権限が高い。


ライ「お辞めください。規定によれば卒業までファナリスを務めなければなりません。」


ライ「規定はきちんと守ってください」


ライはレイの専属執事、規定や規則を守らないと気がすまない性格。レイと真反対の性格なのである。


レイ「じゃ、卒業までファナリスを継続する義務を無くせばいいんだよね」


ライ「そういうことでは」


レイ「規定は生徒会長が変えれるんでしょ?」


ライ「そうですが」


レイ「じゃいいじゃん。変えてもいい規定作っても」


ライ「ですが、次期ファナリスの方はどなたがお勤めになられるのですか?」


レイ「それは、準ファナリスであるウムでしょ」


ウム「やだよ俺」


ウムは瞬間移動であらわれた


レイ「早いな、もう講義終わったの?」


ウム「終わった瞬間来た。なんか変な予感したから」


ウムは空間と音を操るのが得意な魔法使いである。


ウム「だいたい、俺再来年受験だし、帝立ファナリスガレッジの」


ファナリス魔法学院では、初等部から高等部まではエスカレーター方式で上がれるが、ガレッジ部は家柄関係なく受験しなければならないシステムなのである。


しかし、高等部からガレッジ部へ進学する生徒は全体の2割しかいない。残りは家を継がないといけないからである。


レイ「そういえば、官僚になるんだっけ?」


ウム「官僚になるためにはもっと勉強しないといけないからね」


レイ「そっかならしょうがないね」


ウム「ごめんね、レイ」


レイとウムは幼なじみである。二人には通じ会うなにかがあり、レイはウムをファナリスにするのは辞めた


レイ「他に誰かいないかな」


レイ「アムラにしようかな」


ライ「お辞めください。」


レイ「どうして?」


ライ「アムラ様は左大臣様のご子息。はるかより対立してきた家柄でございます。」


レイ「そうだったな。」


ウム「まあ、あと2年だし頑張ったら」


レイ「疲れたんだよね。ファナリス様、ファナリス。教授にも生徒にも……一歩でると人が集まってきてさ。もっと平和に生きたいんだよね」


ウム「……気持ちはわかるけど、ファナリスは誰かいないといけないんだよ。レイが辞めるとファナリスいなくなる」


レイ「それは、規則で……」


ウム「生徒会無くなったらどうなる?この学院は誰が守る?」


レイ「……ちょっと考えてみる」


ウム「うん」

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