まさかの俺が逆ハーレム!? 可愛い義弟、美丈夫従者と共同生活始めました。

キャトルミューティレート

プロローグ

第1話 プロローグ ~見送り~

「帰ったのか?」

「ええ、無事にね。それにしても随分と無茶したものね。あれは賭けよ。最悪、彼ら二人があちらに戻ってすぐ、怒りに飲まれたあまり、殺すことだって……」

「無いよ」


 ある人の墓石の前に立ち、少し離れた場所を眺めていた俺は、見送った・・・・ことについて質問する、一人の神秘的な美しさを放つ少女にため息混じりに回答した。


「へぇ? 随分自信ありげじゃない。本当は大嫌い、だったんでしょう?」

「嫌いだったよ。でも多分俺、それと同じくらい、あの二人が好きだったんだと思う。いや、実際のところはどうだったのかな。よく……わかんねぇや」

「好きだった。でなければ、貴方が託せないはずだもの」


 少しビジネスライクというか、すました表情で俺の感想に反応したその少女は押し黙る。

 俯いていた顔を上げたときには思いつめた表情をするものだから、俺は息を飲んだ。


「ごめんなさい。貴方の――を奪う結果となってしまって」

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