2017/11/03「よろよろと」

よろよろと歩むよ 


千鳥足を絡ませながら


もうひと瓶を求めて


透き通ったアルコールは


にごりきった心を


癒してくれる 気がする


トクトクと注ぐと


カランと寂しくグラスがないた


冷たいものと口づけをかわす


喉を過ぎ去る時のわずかな熱が


愛おしくて、またグラスを傾ける


つかの間のあたたかさ


体と心はどんどん冷えていく


そんなことは分かっているのに



ただ時は流れて


君がいた時の記憶も色褪せる…


そう信じて、毎夜、毎夜


この繰り返し


喉元にかすかに残った熱が冷めたとき、


朝が訪れ、まどろみも覚めていく


冷めた体を引きずり、今日が動き始める


君の記憶を引きずり、今日も動き始める



君のために作った水割りを


いつものように、笑顔のままの君に捧げて外にでる


眩しさにやや目がくらむ


雑踏に踏み入れる


まだ、よろよろとふらつく、その足で

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