Le Coucou カッコウ
タイトルは、その通り、カッコウの事です。カッコウは、自分で育児をしない、ずるい鳥と言われています。托卵というのですが、誰か別の鳥の巣に卵を産み付ける習性があるのです。
まあこのお話は、水穂をどうしても看病しきれなくなった由紀子と杉ちゃんが、剣持素雄を看護人として雇うことに成功するわけですが、段々に由紀子は自分の居場所がなくなっていき、剣持に盗られてしまったのではないか、と、嫉妬していくお話です。今でこそ在宅介護は少なくなっていますが、こういう嫉妬といういう物も、生じてくるのではないかと、思いながら、このお話を書きました。
誰かを看病するというのは、非常に負担のかかることではありますが、誰かに託してしまうのも、また何かトラブルの原因になってしまう。人間って単純なようで、意外に複雑な一面もありますよね。なんでかなあ。
でも、外部に頼んでも、必ず足りないことは出てしまうんですね。それもこのお話では言及させてもらいました。それは、やっぱり、近親者でなければ、出来ないこともあると思います。そういう事を、すべて他人任せにしてしまう、カッコウにはなってもらいたくないと思うのですが、、、。
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