花の咲く頃・・・

勝利だギューちゃん

第1話  手紙

手紙が届いた・・・

高校時代のクラスメイトだった女の子・・・


高校卒業後に、引っ越しをし、その時以来、連絡はない・・・


その子は嫌いではなかった・・・

でも恋かといえば、それも違う・・・


なんだろうな・・・不思議な関係だった・・・


手紙には、大きな桜の絵が描かれていた・・・

(そういや、絵が得意だったな・・・)

花びらの、一枚一枚が、丁寧に描かれていた・・・


手紙には、こう書かれていた。


「拝啓


東瀬(あずせ)くん、お元気ですか?

私は、元気です。


早い物で、私がここにきて、2年が経ちました。

もう、すっかり慣れました。


ところで、久しぶりに東瀬くんに会いたくなりました。

よろしかったら、お返事下さい。


父も母も、待っています。


早々


佐久良 春子」


早速、返事を書いた。


今の佐久良さんを、俺は知らない・・・

今の、俺を佐久良さんは、知らない・・・


もし会えばどうなるだろう・・・

不安はあった・・・でも、会いたいという気持ちが勝った・・・


そんなわけで、会いに行くことになった。

引っ越し先の、住所からすれば、内陸県・・・


つまり、海はない・・・


その数日後、再び佐久良さんから、手紙が来た。


「お待ちしてます」


要約すると、そういうことだ・・・


不安とドキドキで、いっぱいだった・・・


ちなみに、佐久良さんには、兄弟はいない・・・

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