ヤンデレ最終形態。使用人頭にしてくれませんか?

久保田愉也

序章 1



私を使用人頭にしてくれませんか。


憎しみの業火に焼かれ、最初から壊れ続ける世界に身を置くのは、あなたがいるから。

私をこの世界に引き止め続けるのも、この憎しみがあったから。

この世界に身を置き続けるのは、この憎しみのお陰。

憎しみに命を救われてきた。あなたのお陰です。



あなたは、私の全て。畢生の全て。

あなたが私を嫌いでも、私ではない誰かを一生大事にすると誓っても、私はあなたを苛む全てになる。

あなたの愛したものを私は愛し、あなたと私を死が分かつとも、私はあなたを苦しめ続ける。


あなたの最愛の女性とあなたの愛する愉快な子供たちを、私も守る。


この世界に私が居ることを許され続ける限り、あなたの守るものを私も守る。


この永久に最悪な世界が私の世界である限り、ずっと変わらない想いを誓います。



何を言われても、あなたに、誰かに、それは間違っていると言われても、私はあなたを手放さない。

どんなに最悪なあなたの姿に出会っても、諦めきれない。

どんなに素晴らしいあなたに出会っても、もう、惑わされない。

あなたの全てを、私は自分の畢生の全てとします。




こんな時代に生まれて、簡単に人を傷つけ、人を死に追いやることができるあなただけど、私はあなたに出逢ったなら、もう、簡単に命を手放したりしない。

奇跡だと思う。

こんなにあなたを乞うるのは。

運命だと思う。

あなたの愛するものに愛されるのは。


あなたに一生嫌われ、無視され続けるのは、きっと宿命だと思うけど。

私は、あなたを。



私の真実は、あなたを困らせると分かっている。

だからきっと、一生許されないし、一生否定されたままだし、一生報われない。それでも、私は、あなたを。


だから、私を、あなたの使用人頭にしてくれませんか。あなたの愛するもの全てを、私に守らせてください。






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