◇逃げた彼を尋問するのは
裕希「なんで逃げたんだよ」
葵「目の前で女の子に追求されて平然と答えられるほど俺は人間が出来ていない……」
裕希「そこまで深く考え込む必要ねーのに。てか恋愛面だって確認しといてアイスとラジオってお前」
葵「ほっとけ俺は今絶賛自己嫌悪で胃が痛い」
裕希「まぁそう気にすんなって。他の連中だってまともに答えてねーし。……で、お前の好みのタイプって何なんだよ?」
葵「えー……性格だと、しっかりしてて姉御肌なタイプかな。大人しいよりは元気な人の方がいい」
裕希「へーそうなんだ? じゃ外見は?」
葵「それも聞くのかよ……別にそんなこだわりはないけど、小さいのや華奢なのよりはすらっと背が高い方が。あとどっちかっていうと髪は長い方が好きだけど」
裕希「メガネの娘は好きですか」
葵「てめぇ何が言いてぇんだ」
裕希「いやぁ今の話だとお前の理想全てに該当する人がいるなぁと思って。っていうかお前の好みというより今挙げたのはその人物の特ちょ」
葵「黙れ今すぐ黙れそしてすべてを忘れろ」
葵「そういうお前はどうなんだよ」
裕希「オードリー・ヘップバーン」
葵「何を言っているんだお前は」
裕希「あ、お笑いじゃない方のオードリーだからな」
葵「誰も誤解しねぇよ。そもそもそっちは二人コンビだろうがよ。そういうことじゃねぇよ。
あー。西洋っぽい顔立ちが好きなのか?」
裕希「確かにオードリーは美人だから好きだけど。俺は別に特定の好みはないよ。その時その時でいいなと思った相手を好きになるだけだからさ。けど着物とか浴衣好きだし、やっぱ日本人がいいかなー」
葵「すがすがしいなお前……」
(フェードアウト……)
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