人狼ゲーム~狂魁の鎮魂歌(レクイエム)~

リラ・ルージュ・モナ

第1話 狂遊戯の始まり

ヴーーーというサイレンの音が鳴り響く。私はそこで目を覚ました。私はベッドで寝ていた。私は眠くて意識がうっすらしていたが起き上がった。どうやら自分は眠らされたらしい…

きっかけは私にもよくわからない。ただ、私は何者かに誘拐された覚えはある。げんにこのベッドのある部屋は私の家ではない。扉は1ヶ所…窓から光が漏れているようだ。そこから脱出できるかと思ったが自分の身長では届かないところにある。窓から脱出するのは困難であると確信した。

私は思いきって扉を捻ってみた。すると意外にも扉は開いた。扉の先は真っ直ぐな廊下になっていた。私はその先に何があるか気になり歩きだした。すると廊下の道の端に小さなカウンター席があり、そこには女の人が立っていた。

「おはようございます。九十九哀羅様」

女の人はまるでホテルの人のように綺麗な挨拶をした。

「な、なんで…私の名前を?」

私の名前を知っていたということは無差別で誘拐したわけではないのだろう。でもなんで、、

「私はあなたの部屋の担当になりました。Eと申します。よろしくお願い致します」

「あ、よ、よろしくお願い、致します…」

まるで誘拐されてるのが嘘のような対応、いったい何が目的でこんなことになっているのだろうか。

「九十九様にはこれから《人狼ゲーム》というものをプレイしていただきます。ご存じですか?」

「人狼、ゲーム…」

確か市民チームと人狼チームで生き残りをかけて戦うゲームだったはず、私も友達と何回か遊んだことはあった。

「それではゲームの詳しい説明はこの廊下の先にあるプレイルームで説明いたします。続いて、施設のご案内をいたします」

淡々とEさんは説明していく。

「この施設は2階だてで、扉は外側からロックされており出ることは出来ません。もし窓などから逃走した場合、施設の人間が殺害します。なので、ゲームが終わるまで出てはなりません。一階に各自の部屋、プレイルームがあり、2階に浴室と食堂が用意してあります。ぜひご利用ください」

誘拐された場所としてはかなり充実した環境だ、生かしたいのか殺したいのか、、、

「それではこちらでの説明は以上になります、それではどうぞプレイルームへ行ってらっしゃいませ」

Eさんがまた深く礼をする。私はEさんに礼をすると廊下の先を歩いていった。

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