8th

 駅に到着し、ヒジキ君を探した。

 もう、改札を出ているかもしれない。そう思い改札に急いだ。

 そこには、丁度ヒジキ君が改札を抜けようとしていた。

 「ヒジキ君!!!待って!!!行っちゃ駄目!!!ヒジキ君…」

 最後の言葉はどうしても出なかった。どれだけ、声を絞り込もうとも声が潰されたように出なかった。

 ヒジキ君は私の大きな声にも微動だにせず改札を抜けた。その瞬間、ヒジキ君の姿が見えなくった。

 私はその場で膝を落とした。

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