第171話 新たな魔導工房
セシリアショップを作る為に、放課後のほとんどを【魔導工房】内で生活していたから、【魔導技師】の練度が5.1になっていた。
【魔導工房が拡張されました。】
【複製室が使用可能になりました。】
おお!?
いつかは上がると思っていたけど、やっと上がったか……。
それにしても【複製室】ってなんだ?
もしかして、【神鋼材】を複製出来るのか?
しかし、久しぶりに【魔導工房】内に新しい扉が出来ているのを見たな。
【鑑定】による【複製室】の説明を読んでみる。
【複製室】以前に本人が作成したものを【魔導】により複製出来る複製機を設置した部屋。
【魔導操作】の練度により複製時間が変わる。
【魔導操作】の練度により同時複製個数が変わる。
複製難易度により複製時間が変わる。
関連素材の使用により複製時間が変わる。
【魔導技師】の練度により複製機の数が変わる。
要するに自分が以前に作成したものは材料無しでも時間をかければ複製出来るって便利機能なのか。
これは、まさに錬金術ではないのか?
しかし、自分が作成したって、どこまでが範囲なのだろうか?
お菓子みたいなものなら複製はほとんど出来るだろうが、自我のある【虹結晶】や【神鋼材】みたいな【素材の極み】が稀に見る頑張りをした偶然の産物はどうだろうか?
もし、自我のある【虹結晶】や【神鋼材】が複製出来るのであれば凄いなと思う。
【複製室】に入ってみると、そこには20畳はありそうな部屋に、2m位のタマゴ型カプセルが5個と【合成室】にあった様なパネルが置いてある台があった。
カプセルのサイズに比べ、部屋が広いので【魔導技師】の練度を上げればカプセルの数は増えそうである。
この【魔導工房】だけは相変わらず未来的な場所である。 もしかしたら自分のイメージが工房を作り上げているのかもしれない。
「まずはパネルを見てみるか……。」
パネルを見ると作れるリストがあり、その右には5つのゲージがあった。
リストには今まで自分が作ったものがジャンルで別れており、とても見やすく作られていた。
リストの中にあった【料理】という欄を見ると、お菓子からご飯ものなどたくさんあって、【ショートケーキ・6号】を選択してみる。
【ショートケーキ6号】
……【オプション】
……【追加素材】
……【コスト】
……【個数】
……【作成時間】
とあった。
【オプション】にはイチゴの他に、自分が以前に試した果物やムース、プリン、ゼリーなどいっぱいあった。
1度でも作れば複製してくれるなんて、久しぶりの神スキルかもしれない……。
とりあえず、ショートケーキで何個か作成してみるかな。
【ショートケーキ・6号】
上部・イチゴ【オプション】
内部・スライスイチゴ【オプション】
無【追加素材】
5【コスト】
5【個数】
0:25【作成時間】
イチゴのショートケーキをホールで5個も複製出来るのに、作成時間はたったの25分だった。
ホールを8カットすれば、25分でカットしたショートケーキが40個も材料費無しで作れるのか……。
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