第142話 学生寮
自分とブラットが、コーデリアさん達と別れて学生寮に行こうとしたら、普通にセシリアもついてきた。
「ちょっとセシリアさん! 女性はこっちの学生寮ですよ!?」
「セシリアさん、女性は、こっち。」
そう、学生寮は男女で建物自体が別になっているのだが……。
「私はこちらの男子学生寮であっております。 マスターの護衛の為に入学しているのですから、近くで生活する許可はもらっております。」
「そんな裏技があるのですか……?」
「おかしいわね……。 私みたいな貴族の子供なら護衛を入学させたり、学生寮を近くにする事は可能ですけど、それは性別が同じ場合の話の筈だけど……。」
「確かに低学年時はアメリアにも護衛の騎士見習いの女の子がいたな。 アメリアの方が強いから、後半は、付き人みたいになっていたが。」
「ええ。そうよ。 だからセシリアさんが男子学生寮に入寮出来るのはおかしいわ。」
「まあ、そこは学校側の許可が降りちゃったから……。」
セシリアが男子学生寮に入れるのは完全な力技で、両親がモンペばりに息子になにかあったらどう責任を取るんだと学校側に話したらしい。
普通なら認められない話なのだが、自分は【チェスガン学園】で意識不明になる怪我をした経緯がある為に、特例でセシリアの件は認められてしまったのだ。
認められた事に関しては凄くビックリはしたが、セシリアが近くにいてくれると便利なので自分としては助かる。
「コーデリアさん、シンシアさん。 安心して下さい。 私の部屋はマスターの隣になり、別になりますから。」
「当然ですよ!」
自分は別にセシリアと同じ部屋でも気にはならないのだけど、やはり事情を説明する訳にもいかないこら別の部屋になっていた。
☆
【スカウトフォート】に来てから数日が経過したのだが、自分達はみんな10歳になった。
10歳になる事で、人によっては【職種】が進化したり、スキルが変化する人もいるみたいで、自分の場合は【ジョブホッパー】の効果により新しい【職種】が追加なれるみたいだった。
【ジョブホッパー】の事を完全に忘れていたけど、年齢制限とかあったな……。
【職種】欄を見てみたら、選択肢が3つ出てきた。
【ガンナー】【魔導操者】【召喚師】
なんか選択出来る【職種】に統一性が無かった。
☆
結局悩んだ結果、職種は【魔導操者】を選択する事にした。
【魔導操者】
【魔導具】や【魔導兵器】の扱いが得意になる。
【魔導具】は解るけど、【魔導兵器】ってなんだ? 【鑑定】スキルは相変わらず解りづらいな……。
【魔導兵器】の詳細が解らないかなと思ったら、【鑑定】結果の単語なら詳細が解るようになっていた。
【魔導兵器】
【魔導銃】【魔導砲】【魔導装甲】等の総称。
いつの間にか【鑑定】スキルは進化してたのか!
その後【鑑定】を使っていろいろ調べてわかった事は、【魔導技師】の技術を使用してロボットみたいな機械を作って乗り込んだり、複数の【魔導砲】を操って攻撃をしたり出来るらしい。
なんかファンタジーではなくSFみたいだった。
☆
【スカウトフォート】に来てから数週間が経過していた。
街が異様に広いので、数週間かかっても街全体は把握出来なかったが、自分達は新しい街の探索をしたり、生活に必要な道具を揃えたりしていた。
自分には【ストレージ】があるので、必要最低限の物だけを部屋に出していた。
他の人は荷物が多いので荷解きなどが大変そうだった。
☆
【ハンタースクール】は、昔から人気のある学校で、【王国】内に住む、冒険者になりたい子供がほとんどここに来ると言っても良いくらいだ。
【ハンタースクール】の1学年は全部で80人もいて、1クラスが20人の4クラスに分かれていた。
自分達は同時期に入学申請をしているから、入学時はほとんど同じクラスになる。
そして、自分とセシリア、コーデリアさん、シンシアさんの4人はパーティーを組む事がほとんど確定しているので、パーティー解除しない限りは3年間同じクラスになる予定だ。
クラス表を見ると自分達6人は全員Cクラスで、アメリアさんとディアナさんはAクラスになっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます