第5話 ソフィア

 【ソフィア視点になります。】



 私は少し前まで、旦那のレオンや他の仲間達とパーティーを組み冒険者として活動をしていた。


 私はレオンとの子供が出来た事をきっかけに冒険者から引退した。 冒険者時代にパーティーの拠点にしていた冒険者の街【スカウトフォード】から馬車で2日位の距離にある田舎町【モロット】に引っ越してきていた。


 この【モロット】は人口も少なく、特に目立った特産品も無いが、のどかなところにあり、大きな街と街の中間にある宿場町として、適度に人の流れがあるところが気に入って引っ越してきた。


 現在、住んでいる家は中古物件だったが、元々の家主がそこそこ稼いでいた冒険者で、一時的な仮住まいの為に建てたらしいが、直ぐに中央地域に移動する事になり手放したみたいだった。

 家の造り自体は、急造らしくてシンプルな間取りだけど、庭が広くて、ほとんど新築だから綺麗で値段もかなり安かったので気に入って即決で購入した。


 本当は旦那のレオンと一緒にレイを育てて欲しかったけど、子供の為にも、レオンにはまだ稼いでもらわないといけないので、私抜きでまだ仲間と共に冒険者として依頼をこなしている。


 【回復魔法師】である私が抜けたことで、危ない仕事はなるべく避けてもらっており、貴族が移動する時の護衛をしたり、ダンジョンの中層辺りで素材集めをしたりしているみたいだった。


 レオン達パーティーを傷つける事の出来る魔獣はなかなかいないとは思うけど、もしもの為に危険なことはしていないらしい。


 貴族の護衛は月に一度で、まとまった休みをもらう契約になっており、護衛の時期次第で帰るタイミングはなかなか調節し辛かったりするみたいだった。

 レオンはレイの出産にはタイミングが合わず、立ち会えなかったけど、子供の名前は事前に決めており、男の子でも女の子でもレイにすると決めていた。


 親の才能が子供に遺伝する事がよくあるので、もしかしたら凄い子供が産まれるんじゃないかと冒険者仲間からは言われていた。 私もレオンもかなりの親バカになりそうだと思う。 レオンも子供の為なら天竜にだって倒してやると言っていた。


 レオン似なら剣士。


 わたし似なら魔法師。


 という感じに育てたいとは思うけど、何の職種が向いているかはある程度、神の采配があるので運になる。



 そして、産まれてきた子供は父親似になり、髪色が金色をした男の子だった。 父親のレオンはレア属性の雷で、子供も似たような色の髪だったので、きっと属性も遺伝してるはずだ。


 しかも、瞳が左目は金色で右目は黒色だった。 瞳の色が左右違う場合は【魔眼】保有者の可能性が極めて高い。 【魔眼】の種類にもよるけど特殊属性と一緒に産まれてくる確率はかなりレアで将来が楽しみでしかたない。


 早くレオンも帰って来てレイを見て欲しいな。


 レオンならきっと 『レイを冒険者にするぞ!』って言いそう。


 【魔眼】はほとんどが特殊スキルを内包しているはずだから、もし危険なスキルだったら無意識で発動すると危ないと言われている。 3歳位から5歳にかけて【魔眼】や属性の制御を教えておかないと周りの子供達が危ないと言うのが常識だった。


 しかし【魔眼】については私もあまり情報が無いのでレオンに大きな街で【魔眼】について調べてもらわないといけないなぁと思う。



 それにしてもレイはほとんど泣かず、話に聞いていたような苦労が全くなかった。 むしろ知性を感じる時すらある。


 その辺も【魔眼】に関係してるかもしれないと思っていた。

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