俺の異世界転生を邪魔する魔物たち

@asagohan1977

第1話 始まり

目が覚めたのは真白な部屋だった。


「えっ…俺死んだのか」


確か自分の部屋で寝ていたはずだが。


困惑する俺に女の声が話しかけてきた


「やっと目を覚ましましたね。平野 天聖さん」


その声はとてもきれいな声だった


「起きてすぐのところ申し訳ありませんが、あなたを異世界に転生します。行きますよ、勇者しゃま………」


次の瞬間白い部屋が真っ赤に染まった。


「………え」

俺は真っ赤になった部屋にも驚いたが、いきなり俺を異世界に転生させようとしたこの声の子に一番驚いている。てか情報量が多い


「………すいません。まだ新人なんです。時間通りにやらないと、上司に怒られちゃうんです」


先とはうってかわって焦っている様子だった。


「あの、あんまり時間がないのはわかっていますが、転生について教えてください。」

その声の子は少し黙り

「はい、わかりました。転生について教えしましょう」

そういうと真っ赤だった部屋がだんだんと白に戻ってきた



その声の話によると、ここは神の箱で、転生する人を呼び出す場所だ。でも感情がはいるといろんな色になる。神のルールでは、いつも白に保たないといけないらしく、それを破るとバツがあるらしい。俺が選ばれたのは、ただの神の気まぐれだそうだ。ひどく横暴な話だが、一度決めてしまったらその人が、死ぬまで次の人が転生できないというルールがあるそうだ。その代わり転生先では、勇者として生きられる。そして神から特殊なアイテムや力がもらえる。


話を一通り聞き俺は質問する

「アイテムってなんだかわかるか」


その声は即答した

「わかりません、上司があなたに合ったアイテムをくださるはずです」

 俺は唖然としたが次の質問をした

 「なら、お前黒い裂け目ってないかわかるか?」

その声は少しだまり、不思議そうに言った

「確か、上位の魔物が使う転移魔法だったような気がします。どうしてですか」


「う~ん。それポイ奴ができているんだよな」

次の瞬間その裂け目からフードを被った何かが俺に向かって飛んできて俺をつかむ

「ダメ天使さん、こいつ家に帰してくるね。」

俺を連れたまま黒い裂け目に戻っていった。

「ちょっと待って、えっ、勇者しゃま………」



これがあいつとの出会いで、不幸の始まりだった。






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