第28話 げんそうだいよんじ

 私はいつも、夢を見る。

 暗くて眩しい、宇宙の夢を。

 幻想第四次の世界で、私は宇宙の過去から未来まで。

 長い長い年月を、まるであの夜空を切り裂く彗星の様に。

 真っ直ぐにどこまでも。

 私は旅をしているのだ。


 私はいつも、夢を見る。

 静かで騒がしい、宇宙の夢を。

 幻想第四次の世界で、私は宇宙の果てから果てまで。

 広い広い暗黒の庭を、まるで星の間を旅する列車の様に。

 誰もいない列車の中で、大勢の客の一人として。

 私は旅を楽しんでいるのだ。


 私は今日も、夢を見る。

 白くて黒い、宇宙の夢を。

 幻想第四次の世界で、事象を超えて、因果を超えて。

 ある時、宇宙を包む、大きな大きな存在を知る。

 それを見るたびに、私は確信を抱いて喜びと悲しみに震えるのだ。

 あれが、宇宙そらの揺りかごに違いないと。

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