そらのゆりかご

まほろば

第1話 あさやけにねがう

 いつもの時間に、セットしたタイマーが鳴る。

 私は温もりが残るベッドから起き上がると、いつも朝焼けに祈るのだ。

 世界が平和でありますように、と。

 それが、叶わぬ願いだと知っているのに。


 祈りの後、朝食を食べ終えた私は、いつも通りの日常へと繰り出すのだ。

 名も知らぬ隣人と、他愛ない話をしながら。気を抜けば流されてしまいそうな、人の波に揉まれながら。

 明日、明後日も、その先も。

 宇宙そらの揺りかごに、見守られながら。

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