ひと時。
あるまたく
第1話 レ・シート
「コーヒー、
いつもの喫茶店の特等席で。
私は、目前の壁に掛けられた木製の
天窓から差した光が額内を照らしている。
額縁に刻まれた文字は……
そんな私に、いつもの無表情で声をかけてくる
少し顏を離しつつ、ちょうどコーヒーも切れているので淹れてもらう。
「教えてくれても良いんだぜ?」
「面白くないでしょう?」
「……。」
「レシート。」
コーヒーの横にレシートを置き、給仕は
お題は暇つぶしだ。暇なら、と給仕が提案したことだが。2日ほど考えても分からん。
コーヒーを一口飲み、カップを置いた。
私のため息と、給仕がポッドを置く音しか聞こえない。落ち着いた雰囲気の穴場。
側のレシートを見る。まだ2杯目なのにレシートを置いて行った。
給仕の『レシートを置いて行くタイミング』は日によって違う。
「……確か昨日は3杯目だったか。」
「はい。」
「……こういう事には反応するんだな。」
「はい。お代は10枚です。帰りますね?」
「その独特な言い回しは何なんだ。」
ご丁寧にも入口のドアを開け、暗に目で『帰れ』と。はいはい、帰りますよ。
店の外へ出た私を給仕が呼び止める。
「あなた、あと1日ね。楽しみ。」
――――――――――
あとがき
なんとなく違和感のある文章、を書いてみました。
『違和感を感じた』のであれば、思惑通りです。
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