第20話

僕と男の人で帰り道を歩いていた

そして、僕から口を開いた


「あ、あの」


「どうした?」


「名前聞いていませんでしたよね?」


「あぁ、そうだな言ってなかったな、俺の名前は修也しゅうや、遠藤えんどう 修也しゅうやだ」


「修也さん、ですか」


「呼び方はどうでっていい、一応3年だ」


「すみません、修也先輩」


「さっきも言ったように呼び方はどうでもいい、聞きたいことがある」


「はい?何ですか?」


「お前のクラスで自殺者が出たと聞いた、それについて聞きたい」


修也先輩は早くもウチのクラスに自殺者が出たことを耳にしていた


「そうですね、僕もよく分からないんです」


「そう言うと思った、質問を変える、その自殺者はお前と最近、接触したか?」


修也先輩はなんでも見通すかのように巧みに聞いてきた


「はい、自殺する前、先輩と体育館裏に行く前に一度告白されたんです」


「なるほど」


「それでその子は遺言を書いて亡くなったそうで、、」


「ふむ」


「遺言の内容は僕に関わったからなんとかと書いてあったそうです」


「やはりな」


先輩は何か確信したようだった


「やはり、と言うのは?」


「それはアイツが深く関わってるな」


「"アイツ"とは?」


「佐藤 春華の事だ」


先輩は僕が薄々思っていたことを口にした

しかし


「でも、春華ちゃんがそんな事までするんですか?」


僕は春華ちゃんがそこまで追い込む人とは思えなかった


「アイツは人に対しての執着心は人一倍に強い、お前アイツが好きだろ?」


「え、まぁはい好きです」


僕は春華ちゃんがたしかに好きだった、疑うところもあるがやはり可愛い所もあるし、正直な部分もあるので好きな気持ちが強かった


「アイツもたしかにお前が好きだ、しかしこれは好きとゆう感情が人一倍に強い」


「それが執着心となんの関係が?」


「お前はアイツの過去を知ってるか?」


「はい、先日聞きました」


「どこまでだ?」


「どこまでと言われましても、東堂先輩の卒業話までは聞きました」


「なら話しとくべきか」


「なんのことですか?」


「アイツが東堂に切りかかろうとした時にアイツを抑えたのは俺だ」


「えーー!」


僕は驚いた


「なんだ知らなかったのか?」


「いや、当たり前ですよ、逆に知ってたら怖いですよ」


「まぁとりあえず話を続けるぞ」


「あ、はいすみません」


「俺はアイツの事は知ってた、東堂に告る前に東堂がどんな性格も知ってた、しかしアイツが告白するんじゃなくてアイツの友達だった、だから俺はアイツの友達に別れるように言った、しかしここで誤算と言うべきか予想外な事が起きた、」


「それが先輩の暴力ですか?」


「そうだ、しかしこれだけで人は執着心は強くならない」


「そ、そうですね」


「ここで事件が起きたんだ、アイツの親が亡くなった」


「え?」


衝撃の事実だった、会話の中では一切親と話さいと言っていて、その前では春華ちゃんの家に行った時に凄い笑顔で出迎えた親、僕はてっきりどこかで仲直りしたのだと思った、けど違った


「親の死因についてはいまでも分かってない、けど度重なる事件や、出来事で精神が保てなかったんだろう、そこで少しおかしくなってしまったんだ」


「そんな、、」


「だからこそ危険なんだ、お前はこの話を聞いてどう思う」


「どう思うって、、」


僕は考えた

確かに聞けば可哀想に聞こえるかもしれない、けどあの女子生徒の事を考えるとこのまま逃げたら何もしないまま終わってしまうと考えた


「僕は、、」


僕が出した答えは


A「別れます」


B「付き合い続けます」

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