第7話

いつもの朝、、、じゃなかった

なぜなら、俺は昨日告白された事が頭から離れずに朝の目覚めが少し悪かった


「頭が痛いなぁ、昨日は悪いことしたかな?いやでも知ってて渡してきた訳だし、、、」


俺はベッドから起き上がりながら独り言を呟いていた


「はぁ、でもまた謝っとこ」


俺はそう考えて学校に向かった



「おはよ〜」


俺はいつも通りに正門前で待っている春華ちゃんに挨拶をした


「おっはよ〜」


春華ちゃんは元気よく返してきた


「いつも元気だね〜」


「ふふ、それは計都君と会えるからだよ」


「う、恥ずかしい事よく言えるね」


「本当のことだからいいじゃん」


春華ちゃんは笑顔で言ってきたため俺は照れた


教室にはいり昨日告白してきた女子生徒がいるか確認したが居なかった


『あれ?まだ来てないのか』


俺はそう思って待った


そして一限が始まるギリギリに教室に入ってきた


『遅かったな、あれ?』


告白してきた女子生徒が微かに怯えたような様子だった

俺は近くに行った


「昨日はごめん、それと、、、」


怯えた様子を聞こうとしたが女子生徒は逃げるように自分の席に座った


「あ、」


俺は無理に聞こうとはせずに自分の席に戻った


「どうしたんだろう?ねぇ、春華ちゃん、春華ちゃん〜、聞いてる?」


俺は春華ちゃんに聞いたが春華ちゃんはじっと告白してきた女子生徒を睨みつけるように見ていた


「ん?ああ、ごめんね」


春華ちゃんは俺の呼びかけにハッとなって気がついた


「春華ちゃんはなにか知ってる?」


「いや、私は知らないよ」


「そっかぁ、まぁいいや」


俺は結局理由も分からないまま授業が始まった


昼休みを迎えて俺は春華ちゃんの方を振り返ったら居なかった


「あれ?いない、どこいったんだ?」


俺は周りを見渡しても教室内には居なかった、それどころか告白してきた女子生徒も居なかった


「んーー?」


俺は首を傾げて考えていたら廊下から俺の名前を呼ぶ人がいた


「高橋はいるか?高橋 計都は?」


呼んでいたのはあの男の人だった


「はい?僕ですけど?」


「ちょっと来い」


「え?あ、はい」


俺は言われるがままついて行った


廊下を歩いていると男の人が


「体育館裏だ」


「はい?」


「あの女がいる場所だ」


「女?」


「佐藤 春華だ」


「春華ちゃん?」


俺は男の人がなぜ春華ちゃんが今いる場所を知っているのが不思議だと思ったがそれよりもなぜ体育館裏にいるのか疑問に思った


「なんで体育館裏に?」


「手遅れになる前に止める」


「???」


俺は理解が出来なかった


体育館裏に着いて体育館裏の陰からの覗いた

そこには春華ちゃんと告白してきた女子生徒がいた


「なんで二人が?」


俺は小声で体育館裏の壁に寄りかかっていた男の人に聞いた


「見ていれば分かる、むしろ知っといた方がいい、あの女の正体を」


俺は春華ちゃんの正体とはなんなのか気になりじっと二人を見ていた



「なぜ学校に来たの?」


「いや、それは、、、」


「計都君に近づかないでくれる?」


「ご、ごめんなさい」


「私たちが付き合ってることは知っていて告白したんだよね?それはおかしいじゃない?」


「ごめんなさい」



俺は二人の会話がギリギリ聞こえていた、春華ちゃんは昨日一人で帰ったのではなくずっと近くにいた事に驚いた



「次、近づいたら分かってるわよね?」


春華ちゃんはポケットからカッターを取り出して女子生徒の顔に近づけた


「は、はい、すみません」


女子生徒は怯えながら謝った


そして春華ちゃんはカッターをしまってこっちに来た



「やばっ!」


俺は急いでその場から離れようとした、その瞬間に男の人が俺を抱えて走り出した


「え?!」


そのままギリギリの所で見つからずにその場を離れた


そして教室に帰る廊下で下ろしてもらった


「あ、ありがとうございます」


「あのまま見つかったらヤバかったからな、お前は遅いと思ったから咄嗟に抱えただけだ」


「はぁ、、、」


男の人はそう答えたが実際は俺だけだったら見つかったかもしれない、そう考えると男の人には助けてもらった


「これであの女がやばいことは分かっただろ?」


「はい、でも未だに信じられない」


「ま、そう言うと思った」


「え?」


「お前が別れたいと思うなら手伝ってやる、だがそれでも付き合いたいなら俺は手助けはしない、それに止めはしない、せいぜい頑張れよ」


男の人はそのまま廊下を歩いていった


「………別れるかぁ、あ、名前を聞くのを忘れた」


俺は考えながら教室に戻った


教室に戻ると春華ちゃんがいた


「あ!計都君、どこにいってたの?」


春華ちゃんは教室に入ってくる俺を見て笑顔で言ってきた

俺はその笑顔を見た瞬間、寒気がはしった


「あ、ああ、ごめんトイレ行って」


「長くなぁい?まぁいいや」


春華ちゃんはニコニコしながらお昼を食べて、俺は少し引き笑いしつつ一緒にお昼を食べた



そして授業が終わった


「よし、終わった」


俺は授業が終わり帰る支度をしていると春華ちゃんが


「ねぇ、今日はちょっと教室に残って話していかない?」


「うん?別にいいよ」


「やった!んじゃあ待ってて私ちょっと職員室に用事があるから行ってくる」


「いってらっしゃい」


春華ちゃんは教室から出ていってた

俺はそれを軽く手を振りながら見送った


みんな教室から出ていき教室内は誰もいなくなった

その時、周りを見渡して誰もいないのを確認したのか一人の女子生徒が教室に入ってきた

女子生徒は告白してきた女子生徒だった


「あ、あの、、」


女子生徒は俺に声をかけてきた


「あ!ごめんなさい、俺のせいでこんなことになって」


俺は急いで謝った、謝ってゆるされるか分からないけど謝った


「い、いえ、私は大丈夫です、ただこのあと春華さんと残りますか?」


「あ、はい」


「だったら今すぐに帰った方がいいです、、」


「ど、どうしてですか?」


俺は帰ることを促す意図が分からなかった


「いえ、もしかしたなんですが、、今日計都君は私たちのあとに付いてきましたか?もしくは体育館裏の出来事を見ていましたか?」


「え?」


女子生徒はまるで俺が見ていたのを知っていたかのような口ぶりだった


「あ、ああ、見たよ、ただついて行ってはない、体育館裏の出来事だけ」


「やっぱりですか、、」


「やっぱりて?」


「はい、あのあと春華さんは教室に戻ったわけではなく君が居ることを知っていたみたいで体育館裏の横を見に行ったらしいです、、」


「え?つまり?」


俺の心臓の鼓動が早くなって汗をかいてきた


「君が見ていた事は知っていました、春華さんは、そして私に『計都君が見ていたわね、それとあの人もいたね』と言っていました、だから、、」


「や、やば、、」


俺は急いで教室から出ようとした

その時、遠くから足音が聞こえた


「まずい!戻ってきた」


「どうしよう」


女子生徒は焦りそして怖がり始めた


「やばい考えろ、考えろ」


足音は段々と近づいてきた


「そうだ」


俺は考えた、女子生徒を


A「教卓の下に隠れてるように言った」


B「掃除用具に隠れてるように言った」

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