Aルート

「もちろん好きだよ」


俺は真剣に答えた


「そっか、良かった」


春華ちゃんが振り向き笑っていた


「そこに座って待ってて、飲み物持ってくる」


春華ちゃんは部屋から出ていった


「なんで今聞いたんだろう?」


俺は疑問に思いながらまる机の近くに座った


「おまたせ、オレンジジュースでいい?」


春華ちゃんがお盆の上にオレンジジュースと二つのコップを乗せてきた


「うん、全然いいよ」


「良かった」


春華ちゃんはそう言ってまる机にお盆を置いてオレンジジュースを注ぎはじめた


「そういえば、なんでいきなり家に呼んだの?」


俺は聞いた


「特に理由はないよ」


春華ちゃんがキッパリ言った


「ないのにどうして呼んだの?」


「え〜、それ聞く?あ、はいジュース」


「聞くよ、気になるし、ありがとう」


「んーとね、ただお話がしたかっただけ」


「え?」


俺は予想外の答えに貰ったコップを落としそうになった


「ほら、休み時間、昼休みだけじゃあまり話せないじゃん、だからゆっくりと話がしたかっただけ」


「ああね」


俺は落ち着いてオレンジジュースを飲んだ


そのあとは春華ちゃんと話し込んだ


「今日は楽しかった、ありがとう」


俺は立ち上がった


「玄関まで一緒に行くわ」


春華ちゃんも立ち上がった


「あ、春華ちゃんの親に挨拶をして帰るよ」


「うえっ!い、いいよそんなの、とゆうより仕事だから多分いないと思うよ」


春華ちゃんは慌てながら答えた


「???」


俺はなぜ慌ていたのか分からなかった


「春華ちゃんがそういうなら...」


「行きましょ」


春華ちゃんは急かすように俺に言ってきた


そして玄関先で


「んじゃ、またそれとこれ連絡先」


俺は紙に連絡先を教えて春華ちゃんの家を離れた


「じゃあね」


「ばいばい、また時間があれば呼ぶよ」


春華ちゃんは手を振りながら言った


帰り道に春華ちゃんの家からあまり離れてないところで人とすれ違った瞬間


「あれ?あの人」


俺は見覚えがあったため振り返った


その人物とはさっき春華ちゃんの家で"お父さん"らしき人物と似ていたため確認するべく振り返った


その人物は春華ちゃんの家とは別の家に入っていった


「気のせいか...」


俺はそう思い帰っていった

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