まつぼっくりさん

水上 佐紀

 時は放課後、場所は教室。この場にいるのは四人。

 部活で集まっているわけではなく、この四人のリーダー格が「自分のまわりで起こったふしぎなことを話し合おう」と僕らに召集をかけたのだ。この人──永原ながはらさんの趣味はよく理解しているので三人とも賛成した。僕にはまた別の理由があったが、それはまた後に。

「私最後でいいですか」

 後輩の国見くにみがちゃっかり決めようとする。

「ぼく二番」

「三番」

 出遅れてしまった。

「じゃあ一番は」六つの瞳がこちらを見ている。「僕、ってことになるな」

もうちょっと民主的に決めてほしかった。別に不満があるわけでもないが。

 僕は話し始める。

「あれは──

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