15話JRC

あれから1週間がたった。


人間というものは不思議なものだ。


あれほど部活に入るのが嫌だった僕がどういうわけか、とうとう部活に入ってしまったのである。


周りは無反応ではあったが、僕自身は驚いている。



いったい全体どういう風の吹き回しなんだと自分自身に問いかけてみたいくらいだ。



自分自身のことは自分が一番よく理解しているつもりでも、実はそうではないのかもしれない。


ちょうどジョハリの窓のように、


自分で理解している自分はほんの氷山の一角なのかもしれない。


で、僕は何の部活に入ったのかそろそろ知りたいだろう。



僕はJRCという部活に入った。


何それ。


鉄道か何かと言うだろう。


ちなみに鉄道とは全く関係がない。要はボランティア部である。


Japan Red Crossの略(赤十字)

である。


どうしてこの部活に入ったのかって。


ボランティア精神にあふれているから。


なんていうのは冗談で、桜井美緒に勧められたのが一番大きい。

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