「藍」

誰も彼も知りやしない、

浮いたとていずれ塵になり、

海の奥底に沈んで、

静寂と孤独に押し潰されそうな……



それは、水面を荒立てる波だ。


頭上、うんと先での事柄だ。


俺が気にすることでもない。


気にしては、成らない。


けれども目線はソレを追った。



「影」



少しばかりの好奇心だったんだ。


冷や汗が垂れる。


口角が上がる。


一点と青を放つ影は、こちらを見据えるように……


影で在るのに、

青は途絶えず、

輝きは揺らぐことなく指して。

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