ー痣ー
卒塔婆を立てて善行しました。
然すれば、供養と成り安寧の元
叶い眠れるのだろうな
成らずままで歩み
立てることなく背負い
重たい脚を引き摺り
砂埃が纏わり付く
秩序を乱し
報いを得られるか
阿呆、んな世なぞ要らぬ
人間は醜く腐りまた人間を造る
釈迦の御前となれば
己の濁を隠し、悼みを唱う
愚かな、延々イカれている
痣は語り伝え
うつつと常に向き合うように
じっと見遣り、酷を掛ける
消えることはなし
消すこともなし
だが、刻まれるは腐れの皮
成らずままで歩み
立てることなく背負い
供養させまいと留まる様は
俺も穢れたあやまちだからだ
卒塔婆に刻もうか
手前の不義を刻もうか
潰されまいと脚を止めず
砂埃が嗤い辿りを侵し
咎を積んでは殺めよ
滑稽だな、そんなものか
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