ー至ー
積み木を積む、には飽きたから
人形の首を潰した
簡単に壊れてしまうんだって
玩具箱はいつも空っぽ
花は、僕によく似ていて
難しいことを言わない
嘘も出来ない
偶にトゲが刺さるけれど
今はそれすらも愛おしく感じる
そして、僕に笑みを掛けてくれる
だから、愛でた
その笑みったら、可愛いから
好き、という感情も
受けられる歓びも
玩具箱にしまい込んだ
そしたら、花は枯れてしまって
また活けてくれない
絞めて占めて閉めても、
項にも考にも乞うにも、
起きてくれやしない、
暮した記憶を燃やして、灰を伴に弔って
僕に出来る施しは限られた
『水を遣りなさい』
遣れば鮮やかに踊り舞うんだって、
僕によく似ているけれど、
異なる花は、
また笑みを魅せてくれたんだ
玩具箱はいつしか、
たくさんの玩具が溢れかえっていて
遊んでおくれよと、向こうからせがむ
花が従えと言うのなら、
僕はそれに応えよう
人形の首、壊れてしまって
葬して想して創しても
施しは限られるから、元に戻せやしないって
次に、玩具箱にしまい込んだ
花、と言うのは【双子の兄】
水、と言うのは【仮染めの微笑み】
人形の首、と言うのは【正当性】
玩具、と言うのは【対価の報い】
玩具箱、と言うのは【許容範囲】
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