《[魔法世界クロヌス 文化の教科書②]》
PAGE.04「魔族界戦争 その2」
千年にわたる、古代人と魔族界の住民による長き戦争。
その戦争は人類、クロヌスに存在したとされる英傑達”精霊騎士団”の手によって戦いの幕を閉じたと口にする者がいるが、その歴史は間違いである。
魔法世界歴の年号を刻み始めた日。
一部の古代文明研究家の調査によって、”1998年前より人類は存在した”事が判明する。しかし、魔法世界歴以前の人類は一度、侵略をしかけてきた魔族界によって滅ぼされている。
滅亡した世界に現れた神にも等しき存在、”精霊”の手によって人類は新たな種族として復活。
この世界特有の力である魔法の力を授けられ、精霊の力に人知、互いに力を合わせて、長きにわたる魔族界との闘いに挑んだとされている。
魔族界を束ねていた存在である魔王。
その存在は精霊の長である精霊皇・アルスマグナの手によって討ち滅ぼされたとされており、結果として魔族界戦争の戦いに終止符を打ったのは”精霊”とされていた。
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PAGE.05「精霊について」
人類、魔族、半魔族、ましては古代人にも文明されない未知の存在。
彼らは別次元の生物であり、一度滅んだ人類を一度蘇らせる力を持つなど、その種族の長は神に等しい存在だと崇められている。
精霊が住まう世界があるかどうかは謎に包まれているが...かつてこの魔法世界に存在したという精霊は、長を含めると全部で9体確認されている。
①、精霊皇 アルス・マグナ
②、赤き大翼・炎の精霊 オーヴァ
③、藍色の妖忌・水の精霊 マリオン
④、韋駄天の獣・風の精霊 ドレーク
⑤、刹那の雷針・雷の精霊 ボルゾォーゾ
⑥、透明な牙・氷の精霊 コロロッカ
⑦、好戦的な一匹狼・鋼の精霊 フォルトレイス
⑧、山を砕く巨人・地の精霊 グライアス
⑨、天に溶け込む白き超人・光の精霊 レイサー
長の配下であったという八体の精霊はそれぞれ固有の力を称しており、メジャーな魔導書に記録されている”基本属性の魔導書”のベースとなる魔法を所持している。
8体の精霊はアルスマグナと共に人類に加担し共闘。
魔族界戦争後期には、八体の精霊がそれぞれの力を人類最強の候補である戦士達に与え、精霊皇は自身に匹敵する次元を超えた力を皇王となりえる器に捧げ……精霊に匹敵する力を持つ秩序の英傑、”精霊騎士団”を作り上げる。
ところが精霊騎士団が設立されてから間もなく、精霊たちは魔族界最強の戦士たちの手によって吸収されてしまい、それぞれ消息を絶ってしまう。
ただ精霊で一人生き残った最後の一人・アルスマグナの活躍によって人類は勝利。魔族界が無き今、新たな一歩を進めようと人類たちが躍進している中、アルスマグナはただ一人行方をくらました。
精霊皇は今も生きていてこの世界を見守っているのか。
それとも、既にこの世界から姿を消してしまっているのか。
彼の行方を知る者は、かつて精霊皇と親しかったとされている古代人達も、精霊騎士団の誰も知らない……。
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