第11話
次の日も朝、クラスに入ると2号はいた。「おはよう佐藤1号」「イケテナイ真司」…等…相変わらずの挨拶を掻き分け、俺は2号に挨拶をした「2号って俺が言うの変だから新佐藤君、昨日サッカー部の大野に聞いたんだけど、サッカーバリ上手いんだって?前の学校とかどこかでやってたの?」
「えっ?上手い?そんなことないと思うけどな…うちのサッカー部レベル高いから俺なんかベンチすら怪しいかもって思ってるだけど」
「俺はサッカー見るだけの人だからあれだけど、大野はお前が来たから全国狙えるかもって絶賛してたぞ。大野、俺の幼馴染なんだけど、あいつ県選抜に選ばれたこともあるし結構有名人なんだぜ。その大野が言ってたんだけどな…」
「そうなんだ、持ち上げ過ぎだよ笑。確かに俺はポジションもGK以外は試合経験あるし器用ってかマルチプレーヤー的な面では即戦力なのかもだけど…まあ全国行けたらいいよね」
「ずっとサッカー?」
「いや、サッカーは遊びって感じかな。テニスしたりバスケしたり…興味持ったスポーツは色々やったよ」
「なんか大会とか出たりしなかったの?俺なんかと違って何でもできそうだもんな…」
「今回はサッカー部に入ったけど、部活とか入るとそればっかりになっちゃうから。もっと色々したいな。とか思って。でも結局全部中途半端になっちゃうからサッカー頑張ることにしたんだ。みんな何でもできそうとか言うけど…そんな器用じゃないから」
「そうなんだ、じゃあ応援するから全国連れてってくれよ」
少し2号に対するイメージが変わった。2号も普通の人間なんだ。変な詮索して申し訳ない。そう心の中で呟いた。
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