破れた折り鶴
風邪をこじらせて家から出られなくなった私に、君がくれた折り鶴。歪な形のそれは大切に保管していたはずなのに、気が付くと尻尾が折れていた。くすんだ金色の折り紙は、当時の私たちにとっては珍しく貴重だった。それは君のタカラモノだったはずで。
(それでも形はとどめてる、長寿の折り鶴)
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