アイちゃんと骨さんとタナカくん
今村広樹
本編
アイちゃんと、彼女がネックレス代わりにしているキーホルダーの骨さんは仲良し。いっつも二人?で話をしています。
今日はどんな話をしているのかな?
「ねえねえ、アイちゃん」
「わあ、はーちゃん、なぁにいきなり?」
はーちゃんは、アイちゃんのオカッパ頭のクラスメートです。
「アレ、知ってる?」
「アレだけじゃわからないよ」
「タナカくんが足が早すぎて、空間移動者になっちゃったって話」
「え、なにそれ」
と、骨さんがビックリしたように話に入ってきました。
「骨さん、なにビックリしてるの」
「いや、だって空間移動者だよ」
「骨がしゃべってる時点で、もうおかしいじゃない」
と、アイちゃんの骨さんへのツッコミに対して
「いやあ、僕もそう思います」
と、どこからか声がしました。
「わあ、なになに?」
骨さんがビックリしていると、はーちゃんがとなりを手かざししながら
「うん、いい忘れたけど、ここにタナカくん……」
「いるんですよね」
タナカくんは恥ずかしそうな声色で言います。
「へえ」
アイちゃんは、小首をかしげながら、こう聞きます。
「でも、なんで空間移動者になっちゃったの?」
「それがですね」
「「わあ!」」
いきなりどこからともなく声がして、アイちゃんと骨さんはふたりしてビックリした声を出してしまいました。
「ああ、ごめん連れてきたんだった。
こちら、タナカくん」
と、いつの間にかはーちゃんのとなりに、なんとなくさえない男の子がいました。
どうやら、彼がタナカくんのようです。
「ああ、すみません、すみません」
「そこまでかしこまらなくても良いよ」
アイちゃんは、タナカくんにそう言いつつ、次にこうたずねました。
「でも、なんでタナカくんにそんな能力が備わったんだろうね?」
「こういうのは、なんかキッカケがあるんだと思うけど」
と、アイちゃんと骨さんが話していると、はーちゃんがなにか言おうとしています。
「それがね……」
「ああ、勘弁してくださーい!!」
と言うとタナカくんはまたかき消えてしまいました。
「まったく、恥ずかしがりやさんなんだから」
「それで、実際どういったわけで、ああいう能力が発現したんだい?」
「うん、わたしも気になる……」
「いや、本人がいないところでいうのも……」
三人?で話していると、タナカくんが一瞬ですが、帰ってきたようで、お手紙がつくえにありました。
「あら、言いたくないけど、書いてくれたのね」
「じゃあ、読んでみよう」
さて、手紙を
「へえ、そんなことがあるんだねえ」
「骨さんも、そんな感じだったでしょ?」
「まあ、たしかに」
と、アイちゃんと骨さんが話していると、はーちゃんはこんな
「それにしても、なんでアイちゃんたちに直に聞かないで、私を経由したんだろうね?」
さて、一方タナカくんは、手紙を渡した後、時空間の乱れに巻き込まれるのですが、それは別の話。
アイちゃんと骨さんとタナカくん 今村広樹 @yono
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