アマチュア探偵団 JSだけど探偵です!

パーキング

プロローグ

 私こと、小鳥遊サヨは学校で浮いています。


 超能力で宙をフワフワと漂っているとか、そういう物理的な意味でなく、孤立しているのです。


 世間ではそういった人達の事をボッチと呼ぶのだそうです。


 ボッチの語源は独りぼっちから来ているようで、語感からうっすらと不名誉な匂いが漂っていて、私は好きになれません。


 しかし、好むと好まざるに関わらず、現に孤独な人間にはボッチというレッテルが貼られるのが習わしで、私は小学五年生という若輩でありながら不愉快なことに、この称号を頂戴していました。


 しかし、そんな私にも友人と呼べる人間はいるのです。


 とあるインターネットの掲示板で知り合った二人の少女。


 匿名が原則の掲示板において、私が相手方を少女だと認識しているのは、ビデオ通話で毎日のように顔を会わせて話しているからです。


 彼女達は私と同じように学校で孤高を貫き、ボッチという称号を賜っていました。 


 要は只の寂しい人間の集まりなのですが、しかしながら私達には他にも共通点を有していました。


 それは、ちょっと悪趣味な性格と、不埒な道楽なのです。

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