『ある夜』

『ある夜』



言えない、言えない、が

重なって、淀んで、

何がどう無理なのかもわからないんだ

だって皆には

「そんな些細なことで」って言われてしまうから

そんな些細なことを何気無くやれてしまうから

もう、何も言えなくなってしまうんだ


いつかじゃなくて、

この先ずっと(今までも)

向き合ってかなきゃいけないんだ

皆はゼロからだけど

俺はマイナスからのスタートだって

抱え込む夜が今後何百とあるだろう


けれど、

この思い出があれば

今後何度あったって大丈夫だ、って

全能感に包まれたそんな夜、けれども反転

その一瞬の為に今すごく辛いんだって

どっちつかずに今日も揺らいでる


ようやく気分が落ち着いても

もう夕方

今日はもう少ししか残されていなくて

じゃあもう今日は寝て、明日に備えるだけ

悔しさに混じって「またか今日も」って

更に自分を追い込んでしまう、

そんな夜がある


ようやく気分が落ち着いても

今日はもう夕方

今日はもう残されてなくて

それでもと、ひび割れたバケツに

水を組もうと躍起になる、「少しでも」と

そんな日もある


立ち直れたなら、今日は良い日です

願わくば、

明日も良いことがありますように

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