第2話
「いや、
「そ、それは、あんな堅苦しい本なんか読んでも、肩が凝るだけなんで……。できるなら、年頃の女の子らしく、恋愛とかそっち方面に特化してくれたほうが良いわけで……」
「で? わいに恋のお
「それはもちろん知っています。でも、コタくんは皆の人気の的なんです……。私なんかが相手にされない可能性が高いことくらい知っていますよ……」
「わかった、わかったさかい……。わいの知っている、お
わいがそう
「ええか? 溶かしたチョコに、自分の髪の毛の灰を3グラム。そして、左手の薬指の爪の粉末を混ぜるんや」
「んっと、髪の毛の灰を3グラム……。左手の薬指の爪の粉末を少々と……。部長、他に必要なものはあります?」
「えっと、本当ならチョコはベルギー産のチョコがええんやけど、バレンタインデーは三日後やから、取り寄せるのは無理やな。まあ、大正チョコレートでええんちゃうか?」
「そう……ですか。うーーーん、ここは妥協するしかないわ」
どうせ妥協するなら、渡す相手を妥協してほしいところやけどな? コタくんは、他校からの女性からも告白されるレベルで良い男やさかい。わいも、あれくらいの高伸長で、運動神経抜群やったら、ワンチャンあったんやろうかなあ?
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