非難民

第1話 登場人物、舞台設定、梗概

・登場人物

１．シオリちゃん

三歳。最近おむつが外れた。

２．妹

双子。まだ顔の見分けがつかない。

３．おとうさん

泳ぎが大得意。

こどもとおうちがとても大事。

４．おかあさん

外国にいっている。

頑張り屋さん。

５．先生

とても腕の良い先生。

優しくて子供思い。

・舞台設定

放射能汚染の広まる日本の片田舎。

比較的汚染の軽微な地域だったが、大豪雨に伴う河川の氾濫によって濁流に沈む。

・梗概

幼児・シオリは水没した自宅の屋根の上へ幼い妹ふたりと共に取り残されてしまう。

子供特有の無邪気さで屋根上の生活を満喫するシオリだったが、幾多ものトラブルに見舞われる過程で共感の感情に目覚め、幼い妹を庇護するようになる。

感染症によって気を失ったシオリは妹たちの尽力によって命を繋ぎ、やがて診療所にて冬を迎える。父の死と母の苦悩を知ったシオリは、十二年後、特甲児童となってウィーン空港の警備任務に従事していたのだった。（既発表作・マンドレイクシュピーゲル・および、未発表作・エアザッツシュピーゲルへとつづく）