大切な物

お猿のモンキチ

第0話微かな希望

 朝、朝特有の眩しい日の光で目を覚ます。のそのそ起きて顔を洗ってメシを食いに俺の部屋から下へ下りる。

 俺は佐藤ユウキ。佐藤家を構成する七人家族三兄弟(兄、弟、妹)のうちの真ん中で運動部に所属している中学1年生、家族は兄弟の他に母、じいちゃん、ばあちゃん、ひいばあちゃんだ。親父は借金だらけで俺が三歳の時に離婚した。今では仕送りもしていないクズ野郎。(らしい)

下へ降りると朝ご飯が用意してあった。玉子焼きにベーコン・・・俺の好物だらけ何ですが・・・。理由を聞くと母は

「今日あんた、学校で発表でしょ?失敗しないように願掛けよ。頑張んなさい」

 って言った。

 なぜ母がここまで俺の発表にこだわっているのか、それは俺が吃音きつおんだからだ。

 簡単な説明をすると吃音は、緊張すると声が出なくなり、まるで金魚の口のようになってしまう人のことだ。

「母さんありがとね。行ってくるよ」

 最近吃音は練習してなおってきている。大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせながら俺は自転車で学校へ向かった。

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