第14話 「は、恥ずかしい」

前回のあらすじ




アウラを蘇生してから数日後、第三のダンジョン「バベル」に一通の知らせが届く。「第10のダンジョンのボス、我らが忠実を捧げるお方、「フォネックス」様が復活が復活なされました」


このゲームのラスボスフォネックスは数ヶ月前、僕が倒した敵だ。


至急、僕達3人と一匹は第10のダンジョン「大回廊」へと、向かうのだった。


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第三のダンジョン「バベル」から飛び始め何時間がたったろうか?




古のドラゴンも流石に息を切らしている。




「まだ、飛べるか?ドラゴン?」




きゅるぅぅ…




とても弱っている。




「コースケ…少し休ませて上げたら?」




アウラの上に乗っている獣も疲れて寝てしまっている。




「そうだな…」




近くに降りれる場所が無いか、地面を見渡す。




すると、ちょっとした山小屋が見える。




とても人が住んでるとは思えないので、ゆっくりとドラゴンを下降させる。




激しい風が吹き荒れ、樹木が倒れている。




ここの地形はずっと、雷や大雨吹き荒れており、第10ダンジョン「大回廊」に行くには必ず通らなければ行けない地形だ。




特にここには強いダンジョンがあるわけではないが、


ウルフやケルベロスと言ったモンスターの群生地となっているため、野宿する場合は明かりを必ず、周りに着けないと、獣の餌になってしまう。




僕達はドラゴンからおり、一旦山小屋の中に入る。




「誰かいませんかー!」




見た限りとても人が住んでいるとは思えない。




今でも、風に吹き荒れて、壊れてしまいそうだ。




「なぁ、アウラ?」




中に入り、アウラと僕は濡れた体をふく。




「何?」




僕はアウラの体を見て、




「お前、良い体してるな……じゃなかった!その獣に名前をつけてやらないか?」




ついつい、心の中で思ってることを口に出してしまった。




「最初、何言ったのかは聞き取れなかったけど、名前をつけるのは賛成だわ!」




「ポチとかどうだ?」




犬と言ったらポチか、タロウだろう。




「それ、本気で言ってる?愛犬ならいいけど、この子はモンスターよ?私たちが良くてもこの子が好まないに決まってる」




じゃあ、何がいいんだよ、と言おうとしたが、その前に




「ラグナロクとかどう?」




ラグナロク?この犬の名前が?




「それこそ、犬に失礼じゃないか?」




だが、犬は寝ぼけながらも頷く。




「ほら言ったでしょ?ねぇラグナロク!」




アウラはラグナロクの頭を撫でる。




日も落ち、だんだんと暗くなってくる。




明日はずっと、ドラゴンの上だろうから、早めに眠る。




「おやすみ!コースケ」




「あぁ、おやすみ」




はぁー。めっちゃドキドキする。




女の子と寝るなんて、高校生以来だ。




山小屋自体が小さいので、寝るときは体が近い。




てか息の音が聞こえるレベルだ。




まじで胸のざわめきが止まらねぇ。




胸の音、聞こえてるんじゃないか?




そんなことを考えながら目を閉じる。








だんだんと日が上って来て、嵐だった空が嘘みたいに晴れている。




この地帯は早々、晴れることは無いんだがな。




「起きて!コースケ。朝だよ!」




朝っぱらから誰だよ!と思ったが、目の前に女の子の顔がある。




「おはよう、アウラ。起こしてくれてありがとう」




「それはいいんだけどね…ズボンが落ちてるわよ…」




ん?自分の下半身を見ると、何故かズボンが落ちている。




「イヤーン!!見ないで!」




変な声を出してしまった。




「別にパンツが落ちてる訳じゃないんだから、そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃない!」




いや、男にとっては結構恥ずかしい。




「あ、」


それと同時に、スライムのヌメヌメのせいで、パンツが落ちる。




「キャーーーーー!」




これからはもう少し頑丈なパンツを履かないとな…。

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