第120話 ピエールの話15

「では見ていきましょう、コ連軍第5小隊対、

バ国軍機動構成チームの対戦です」

 

「エボルさん、この対戦も何かひとことで表して

いただきたいんですけど」

「この対戦もですね、まさに圧倒的、アットーテキ

でしたね」

 

「ハハハ、エボルさん、ちょっと切れ気味に言うの

やめてもらえません?」

「まあその理由は内容の説明の中で行っていきましょう」

 

「ではチーム構成が出そろいました、まずバ国側、

火力担当のマイルフィック、防御担当のルキフグス、

支援担当のヒドラ、狙撃のサタンに遊撃がムサシ」

 

「対するコ連側、火力担当はぬらりひょん選手の

シャカ、防御担当はねずみおとこ選手のクリシュナ、

支援担当はねこむすめ選手のラクシュミ、狙撃

担当はだいだらぼっち選手のシヴァ、遊撃担当は

うわばみ選手のセイテンタイセイとなります」

 

「まず序盤からセイテンタイセイの働きが目立ち

ましたね」

 

「相手の遊撃担当のルートを完全に読んでいます。

読んで絡んだところをシヴァの遠隔狙撃で、

いっこうに近づけない、機動力を活かせていない」

 

「その後バ国の遊撃担当ムサシは完全に焦ってしまい

ましたね、早くも搭乗機まで撃墜されます。その後は

数的不利をひっくり返すことはできず」

 

「前衛の動きも非常に良かったですね、狙撃構成

チームと言うのは、一般的に前衛が堅いのですが、

第5小隊は本当に堅いしうまい」

 

「耐久性抜群のクリシュナに回避能力抜群の

シャカですね、例えばこの場面ですが、いったい

何秒間、シャカは1対3を耐えたでしょうか」

 

「まあでも僕が気になったのはですね、バ国側の練度

の低さですね」

 

「あ、そこにキレてたんですか」

 

「元々機動構成だったチーム・ナンバー33000が

コ連側に行ってしまった、というのもありますが、

ちょっと舐め過ぎたんじゃないかと」

 

「つまり舐めプだったと」

 

「まあそこまでは言いませんけど」

 

開戦から初めて敗退したバレンシア共和国軍は、しかし

敗戦を信じられず、その後も戦力の逐次投入を行って

しまう。そして、人型機械小隊すべて捕獲されるという

結果となった。

 

その後は空母同士の戦闘となり、数的にはバ国が

有利であったが、コ連の空母はイージス艦並みの

防御力で時間を稼ぐ。

 

そして驚くべきニュースが来た。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る