第17話 学園祭の準備が大変です。
転校生がまたやってきた。
しかも俺のクラスに。
「イドラと言います。宜しくお願いします」
げ⁉ イドラってまさかナハトの妹なのか。
「席はルクスの後ろね」
「はい」
イドラが俺の後ろに座る。
あれ? 圧迫感も敵意も感じないな。
恨んでないのか? それとも同姓同名の別人。
紫色の綺麗な髪、そして紫色の綺麗な瞳の美少女が、俺の後ろの席に座っている。
制服がとても似合い、落ち着いた表情で授業を受けている。
「はーい。最後にもうすぐ学園祭が始まります。模擬店の出店や、アルカディア国名物魔法対戦などなどイベント目白押しなので準備も覚悟してくださいね」
学園祭なんかあったのか⁉ いや学園ならあって当たり前か。
しかし準備面倒くせえ。
俺達は今日の放課後から学園祭の準備を行う。
何故か運悪く俺はイドラとペアで学園祭の模擬店の準備を手伝っていた。
ああハイルと同じクラスが良かったな。
前世の学園祭って何やったっけ。不幸すぎて全然覚えてないや。
「こんな風なデザインでいいのかしら」
絵うま⁉ 美少女キャラクターのイラストを紙に描く。
POPとして使うらしい。宣伝用の。
「ああ、いいんじゃないか。それよりナハトの妹だよな?」
イドラはくすくすと笑う。
「そうよ。別に恨んではいないわ。姉さんが決めて敗北したのだから。それより仲良くしましょうルクス」
姉の死を受け入れているんだな。
なら俺ももうその話題をふるのはやめるとするか。
「ああ宜しくな。衣装作り頑張ろうぜ」
俺達のクラスはコスプレ喫茶をやる。
その為にコスプレの衣装を作っている。
どこか地球でのメイド服やハロウィンの服装に似ている。
そして俺達は数週間かけて学園祭の準備を頑張った。
ってか大変すぎた。ふざけるな、アウラを筆頭に俺に仕事を押しつけやがって。
チートスキルで衣装作ったからいいが、チートスキルがなければ過労死するところだったぜ。
そしていよいよ明日から学園祭当日だ。
いざ学園祭の前日になるとそれなりにワクワクする。
特に魔法対戦が楽しみだな。
まあ俺は参加しないけど。
午前中は受け付けで忙しいが、午後からは暇だし学園祭を楽しむとするか。
俺は図書室へ行くと、本を読むシャルロッテがそこにはいた。
「学園祭楽しみですね。私の所はマジックショーを披露するんですよ。是非遊びにきてくださいね」
「ああ」
「雰囲気が少し変わりましたね。更に強くなった気がします。学園祭の魔法対戦が楽しみです」
いやいや何上から目線で語ってるの。
俺の方がシャルロッテより強いからな。
魔法対戦も参加する気ないからな。
まあ雰囲気が変わったのは自覚している。
自分でも性格も少しだけ変わった気がした。
いや元々こんな性格だったのかもな。
俺はシャルロッテにじゃあなと一言伝え自分の部屋に戻る。
はあ~。スノー帝国での出来事から、約1ヶ月か。
色々な出来事があったな。殺しに快感覚えてナハト殺したり、宝石の秘密を少しだけ知ったり。
学園祭の準備も何だかんだ楽しかったな。
さーて明日から三日間開催される学園祭を楽しむとしますか。
俺は明日に備えてベッドで就寝した。
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