前のエピソード――ルカ　♦️　予約済み

異能力犯罪者

今回起きた、脱獄事件の犯人、それと不審な動きをしている組織や個人についての対抗策をここに記す。

もし調査中に遭遇した場合は、ここに書いてあることも注意することもだが、実際の状況も含めて判断するように。

また、新たな情報が入りしだい随時更新していく。

　　　　　　　　　所長補佐　紫之宮　右京

・梶原ジン

『都内無差別爆破テロ』の首謀者。

異能力『変色蛙（カメレオン）』を利用したトラップを得意としている。

彼の能力は、決して完全なる不可視化ではないのが特徴。視覚ではなく音、もしくは匂いで判断するのが一番であろう。

また、ナイフの先端を紛れ込ませ距離感覚を奪う攻撃もしてくるために視覚を頼りにするのは良くないだろう。

可能ならば、感知能力に優れた異能力者が対応できるのが望ましい。

接触、報告があった場合は早急にそのような構成員（メンバー）が向かうように。

・八島アザキ

様々な反社会組織に所属しているが、どこにも深く干渉しているわけではない。

必要とあればどこの組織にでも情報を、金銭に応じて与える。時に無償で与える場合もあるが、その場合どこかで利益をあげることが確定している時だけである。

三回ほど我々の組織にも、残念なことにその情報で助けられたことがある。

彼の能力は応用性に優れたものであり、更には多くの組織を煽動していく頭脳を持っているために、実力は確かだと言える。

一人で相手取るのはかなり難しいと言えるために、最低でも攻撃系異能力者が二人、補助能力者一人は欲しいところである。

彼は隠密行動に優れているために、一度姿を捉えたら決して見逃さないことが重要である。

・蓮井イブキ

『横浜高校生連続重症事件』の犯人。

その狂気的とも言える、執着と復讐心は一種の怪物ともいえる。

彼女の能力は風を操ることにある。だが、その能力は最初から全力を出すことが出来ないのが特徴。

ある程度の助走が不可欠であるうえ、集中力も多少必要となるため、攻撃の手を緩めずに攻めるのが得策といえる。

もちろん無理のある攻めは、バールの餌食になりやすいので注意は必要。

中距離での戦闘が得意である構成員が対処にあたることが得策。

一度、風速をつけられたら次の攻めは難しくなるために厳重なる注意を払うことだ。

菱本キンジ

裏社会での活躍はすでに上まで渡っている。それにアザキと違い、確定的な犯罪行為もあるため逮捕することは可能である。だが、その応用性の高い能力と、彼の頭脳によって逃げられているのが現状だ。軽いものなら素早く、広範囲に動かせるが、重いものだとスピードはないうえ、それ以外のモノを同時に動かすのは無理になることが分かっている。

そして同時操作も、数が多くなるとパターンが生まれてくるので見破ることもできる。

一見、万能に見えるが、かなり制限が多いことが分かる。近接であろうと、遠距離であろうと素早い攻撃が有効だといえる。

鷹矢京司

表でも裏でも活躍する護衛人。彼とは一度剣を交えたことがあるが、かなり殺陣に慣れていないと一撃を加えることも難しい。素早い動きに、洗礼された剣術の数々。

単純な異能力であるために複雑な戦闘に持ち込めないのが難点。相手の動きを見切る反射神経と、受けからすぐに攻撃へ回れる俊敏さも必要。

そして、彼の口に乗せられない冷静さも欲しい。あまり、本気で聞いていると感情にまかせて攻撃するようになってしまうので注意を。