第2話 天才


悩み悩んで諦めて

夜中の便座でひらめいた

これはいかにも名文だ


人の心を揺さぶって

掴んで離さぬ名調子


扉も閉めずに飛び出して


僕が小説家なら、何か賞が取れたかもしれない。



志望動機が空白の

机の上の履歴書に

綺麗な言葉を書き込んだ

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