クローバー

第1話 プロローグ

「そこにはね、一人の王さまがいました」

森の中にある大きな屋敷の中で、ある物語の読み聞かせが毎晩行われていました。聞き手は十にまだなっていないくらいの子どもたちばかり。語り手の女性の顔は、白いベールと影で見えない。

真っ白な手が本のページをめくり、物語の続きが始まる。

「それでは、これまでの物語のおさらいをしましょう。この物語の主人公は、遠い昔に栄えていた大きな大きな王国の王さま。あなたたちと十くらいしか変わらない頃に女神と悪魔と出会って、世界を変える冒険に出ました」

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クローバー @ruaku

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