ブルーをさがせ~ハナちゃんとウマタロウのぼうけん
@cchanabo
第1話 青は青なれど青にあらず
「けんけんぱっ。けんぱっ。5まででーきたっ。つぎウマタロウのばんね。」
「はなちゃん、ルーレットをまわして。」
「いいよー。えいっ・・・6だって。」
「じゃあいくよ。けんけんぱっ。けんけんぱっ。できたよー。」
「ぶぶー。ざんねん、5がちがうよー。5は、AのれつとCのれつを、どうじにふむんだよ。」
「そっかー。またまちがえちゃったー。」
はなちゃんとぬいぐるみのウマタロウは、おへやで
そこへママがやってきました。
「あら、バイナリけんけんぱしてたの? じょうずになったわねー。」
「うん、はなちゃんはちゃんとできたけど、ウマタロウったらまちがえたのよ。」
「わー、はなちゃん、いわないでー」と、ウマタロウ。
ウマタロウのこえはママにはきこえません。でも、ママにはなんだかウマタロウがいつもよりしょんぼりしているようにみえました。
ママは、やさしくウマタロウをなでながら
「ウマタロウは、まだ
「うん!!」
はなちゃんとウマタロウは、
「さあ、
「わかった!」
ウマタロウを、いつものざぶとんの
「うわー、きょうはコーンのかきあげだあ。」
テーブルの
おもわずさきにつまみぐいをして、
「こらっ。」
とママにおこられるはなちゃんです。
「いただきまーす!!」
そのときです。
テレビのニュースが、そくほうを
「ただいま
「
「えええっ!!!!」
「すごい!!あおいろはっこうダイオード、LEDかー。」
ママがびっくりした
「ママ、サーベルかがくしょうってなあに?」
「
ママよりも、もっとすごいけんきゅうしゃがいるんだと、はなちゃんはとてもびっくりしました。
「で、あおいろはっこう・・・??ってなあに?」
「あおいろはっこうダイオード、ね。あおいろLEDともいうけど。」
「あおいろ?エルイーディー??」
「テレビや、しんごうや、でんきゅうでつかわれている
ママがゆびをさした
「あのピカピカしているの、あれがLEDよ。」
「…でも、あそこにあるのはあおいろじゃなくて、あかやみどりやオレンジやしろだよ。あおはないよ。」
「ふふふふ…」
とつぜんママがニヤニヤとしました。
「あおはあおなれど、あおにあらず。」
「・・・じゅもん?」
はなちゃんにはさっぱりいみがわかりません。
「ふふ。
「はーい。」
その
もらうゆめをみました。
ところで、このおはなしをよんでいるおともだちは、
『バイナリけんけんぱ』であそんだことがあるかな?
ちょっとだけルールをせつめいするから、いっしょにあそんでみようね☆
『バイナリけんけんぱ』は、みんながいつもやってる『けんけんぱ』とはすこしだけルールがちがうよ。
よこに、4つのれつをよういしてね。
0から15までのすうじを、すきにえらんで、そこまでけんけんぱするんだよ。(はなちゃんとウマタロウはルーレットをつかっていたんだよ。)
『バイナリけんけんぱ』のるーるはわかったかな?
じつはね、この『バイナリけんけんぱ』は、はなちゃんとウマタロウがたびをする『バイナリおうこく』でのかずのかぞえかたなんだ。
あしでふむところは1、ふまないところが0をあらわしているんだよ。バイナリおうこくのみんなとおともだちになるためには、この『バイナリけんけんぱ』ができるようにならないとダメなんだって。だから、このおはなしをよんでいるおともだちも、ぜひはなちゃんみたいにじょうずにできるように、あそんでみてね☆
さてさて、それではおはなしにもどりましょう!
つぎの
あさから、はなちゃんはママのいう『いいもの』がきになってしかたがありません。
「ママー。はやく『いいもの』みせて!」
「ちょっとじゅんびがいるから、おかいものにいってからね。あさごはん、はやくたべなさい。」
「…はぁーい。」
いつものスーパーのとなりにある
「…りかのじっけん・・・ってなに?」
「これは、あとで、はなちゃんにみせてあげるための、せんようのはこよ。ふふふ。」
いえにかえると、さっそくママははこのなかみをとりだしてくみたてはじめました。それから、いえのなかにあるかいちゅうでんとうを、
もってきました。
「さあ、いまからじっけんをしまーす。」
ママは、えんじろう
「ここに『かいちゅうでんとう』があります。このいろは、なにいろかな?」
「しろ!」 はなちゃんとウマタロウはどうじにこたえました。
「そうね、しろいろだね。」
「でもね、このしろいろは、しろいライトからできているんじゃないのよ。」
「・・・え?」
「はなちゃん。えのぐでいろをまぜたりするよね?あかいろときいろをまぜるとなにいろになるかな?」
「うーんとね・・・オレンジ!」
「じゃあ、きいろとあおいろだったら?」
「みどり!」
「じゃあ、あかいろとあおいろだったら?」
「むらさき!」
「ふふ、せいかーい。じゃあ、あかいろとあおいろときいろぜんぶまぜたら?」
あれ?なにいろになるんだっけ?はなちゃんは、ちょっとわからなくなりました。
すると、ママがあかいろのねんどと、あおいろのねんどと、きいろのねんどを、つくえのうえにだしました。
「これ、ぜーんぶまぜまぜしてごらん。」
はなちゃんは、いつものねんどのように、みっつのねんどをこねこねこねこねとまぜました。
すると・・・まっくろのようなちゃいろのような、なんだかへんないろになってしまいました。
「へんないろになっちゃった・・・」
「そうねー。くろっぽいいろになったね。」
「じゃあ、こんどはこれをみて」
はなちゃんがかおをあげると、つくえのうえのくろいがようしに、ままがライトをあてました。
「このいろは、なにいろ?」
「あか」
「じゃあこれは?」
「みどり」
「じゃあこれは?」
「あお」
ママがよういした、あか、あお、みどりの3つを、ママはがようしの
・・・すると、なんとしろい
「うわーーーーしろい!!!!」
「ね、びっくりしたでしょう?」
「うん!」
「
あかい
「
「どんないろでも?」
「そう、どんないろにもなるの。だから、『あおはあおなれど、あおにあらず』なのよ。」
「…そっか、あおの
「そうよー。さすが、はなちゃん!」
ママはうれしそうなかおをして、はなちゃんと、それからウマタロウのあたまを、こうごになでました。
「このクリスマスツリーも、おうちのでんきも、テレビもパソコンも、ぜーんぶあおいろがないと、しろにならないのよ。」
あかいろの
ママは、サーベルかがくしょうのひとが、そのあおいろの
LEDにあおいひかりができたから、それで、みんなはしろいひかりを、てにいれることができたのだと…。
あおいひかりって、すてきだなと、はなちゃんはおもいました。
ママのじっけんどうぐの、あおいひかりのぼうを、はなちゃんはにぎりしめながら、そのひはおふとんにはいりました。
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