第156話 映画を4本観ました


 毎年のことですが、カクヨムコン終わると急に読むものなくなりますね。そんな今こそ、充電期間を思って、映画を観まくりました。近所のレンタル・ビデオ屋のゲオにいって、どどーんと借りてきました。しかも旧作だと100円で2週間。さいきんのレンタル・ビデオって安いのね。


 ということで、簡単に感想書きます。



①『ミッション・インポッシブル フォールアウト』


 だいたい、カタカナばかりで意味不明な題名ですよね。『007危機一発』みたいに分かりやすい題名にしてもらいたいです。『スパイ大作戦』じゃだめなのか?と問いたいです。

 原題にある「フォールアウト」ですが、意味を調べたら、フォールとアウトの間にスペースない場合、これは「死の灰」という意味になるみたいですね。内容は、奪われたプルトニウムを奪い返すスパイたちのお話。


 タイトルは英語だけど、テーマとかノリとかはかつての『スパイ大作戦』そのままで、そのあたりは拘りが感じられます。「このテープは自動的に消滅する」とか、スパイなのにド派手すぎとか、たしかにそのまんま。


 で、映画の『ミッション・インポッシブル』は第1作目とあと何作か観たんですが、途中はごっそり抜けています。なので、主人公のイーサン・ハントとヒロインの絡みとか、敵のスパイとの過去とかの話はまったく分からないのです。が、問題なく楽しめます。



 このシリーズはなんといっても、主演のトム・クルーズが凄い。

 いやー、『トップガン』で出てきた若手俳優がここまで活躍することになるとは当時はまったく思わなかったです。『スターウォーズ』のルーク役のマーク・ハミルなんて、とんと見ないよねー。ハン・ソロ役のハリソン・フォードはいまだによく見るけど。



 物語は、軽快でド派手なアクション主体。ストーリーはお約束の突っ込みどころ満載。とくに核爆弾の起爆装置が作動してからの15分が長い長い。こんなに戦ってられるの?ってなるんですけど、それが見ていてもう本当に手を握りしめちゃうから大したものです。



 ちなみに、核爆弾は爆発させるのが難しいです。機構的にはプルトニウムを一気に1箇所に集めて爆発させるんですけれど、その条件を満たさないと爆発しない。爆弾解体なんかせずに、ダイナマイトで吹っ飛ばせばいいんじゃないでしょうか?と思うんですが、そういうことを気にしてはいけないのです!


 結構楽しめました。






➁『メグ・ザ・モンスター』



 実は劇場公開時に観に行った作品です。サメの映画好きなんですよ。


 ストーリーは、マリアナ海溝の底に硫化窒素だか塩素だかの層があり、本当の海底はさらに下にあるという設定で、その場所が熱水噴出孔の影響で温暖かつ隔離された場所になっている。そこを探査した際に、生き残っていた巨大鮫メガロドンが出てきてしまって人を襲う、というもの。

 きちんとしたSF設定があるのだけど、内容はおバカなB級ホラー。メガロドンをきちんとデザインしているため、ちょっとサメの存在感が薄い気もします。


 そして、冒頭で主人公を襲うメガロドンはどこから来たんだ、と突っ込みたい。


 題名のメグにも使われている「メガロドン」とはすでに絶滅したとされる巨大鮫で、化石として歯があるのみ。そこから類推した大きさが体長25メートル。過去に実在したとされる古生物です。



 これが、映画の中では暴れる暴れる。

 船に噛みつくわ、クジラに噛みつくわ。そんなに元気なのか?とちょっと笑っちゃいます。だったら小さい人間なんか、わざわざ追いかけて食べなんじゃないか?と突っ込みたくなりますが。



 ただ内容的には美しい深海の風景とか、でっかいサメが泳ぐ姿とか、いかにもハリウッド的なアクションとかが楽しい映画です。ぼくはこういう映画、突っ込みどころも含めて大好きです。


 とくに、主役のハゲのおっさん。なんか面白い顔してるし、妙に毛深いし、美男子ではないんですが、かっこいいんです。ちょっと笑っちゃうけど。

 ジェイソン・ステイサムという俳優さんで、有名みたいですけれど、ぼくは知りません。この人が、ジャッキー・チェン並に大活躍します。格好いいんだけど、ちょっと笑えます。サメに追いかけられて泳ぐシーンとか、手に汗握るんですが、泳いで逃げられるかーい! ここは、やっぱ笑うよね。


 本作は一度観ているので、どうせならとブルーレイで借りました。初めてブルーレイ・ディスクで映画を観たのですが、綺麗ですね!

 驚きました。ちなみに、プレステ4で再生してます。現在うちのプレステ4は映画の再生と、無料でもらったPS2の『エースコンバット5』専用機になってます。




➂『エンダーのゲーム』



 ブルーレイが綺麗だったんで、SF映画を観ようと借りてきたのが、本作。映画館に観に行こうと思って結局行かなかった映画です。


 原作は、オースン・スコット・カードの小説『エンダーのゲーム』。アメリカの大きなSF賞で、ネビュラ賞とヒューゴー賞というのがあって、これらを両方とも受賞しています。ちなみにヒューゴー賞を受賞した作品はほぼ外れがありません。


 これは、邦訳されたときに原作を読みました。面白かったです。


 そして、期待の映画版は?



 へー、って思うくらい原作通りです。原作の内容かなり忘れてましたが、ああ、ビーンとかメイザー・ラッカムとかドラゴン隊とか、ちゃんと出てくるんだ!と感心しました。

 名セリフ、「敵は下だ!」もちゃんとあります。


 最新の技術と洗練されたセンスで映像化されていて、原作ファンには納得の出来です。

 ちなみに、当然みたいな顔してハリソン・フォードが出ているのもお約束です。


 また、読んだ当時わからなかったラストなのですが、いま観ると、ぐっと胸に刺さるものがあります。


 ただ、映画単体でみると、SFとしては少し物足りなく感じる人、いるかもしれないですね。


 そして、ブルーレイは、やっぱり綺麗だった。




 余談ですが。


 通常のCDプレイヤーとかは、赤いレーザーを使っています。ブルーレイは、青いレーザーですね。

 赤と青で何が違うかというと、波長です。


 たとえば、海岸に防波堤があるとします。

 小さい波は防波堤に跳ね返されます。が、すごく大きな波は防波堤を越えて進みます。大きな波にしてみれば、防波堤はないも同然です。


 波長の大きな赤い光は透過性が高いです。空気分子のように小さいものは、ないも同然で進みます。そのため、厚い空気の層を抜けなければならない朝と夕は、太陽は赤いです。透過性の高い赤い光だけが、届くからです。


 波長の短い青い光は、大気分子に跳ね返されてしまいます。

 よって、空は青いのです。

 小さい大気分子に跳ね返されるということは、青い光はそれだけ「小さいものが見える」ということです。

 よって、青い光を使うブルーレイディスクには、「細かい文字」でたくさんのデータを書き込むことができるという仕組みです。



 ブルーレイで映画を観て、科学の進歩を感じましたよ。こりゃVHSビデオなんてなくなりますね。場所とるし、カビるし。


 ちなみに、DVDが出たときに、まっさきにソフトをリリースしたのは、『新世紀エヴァンゲリオン』でした。いつに間にやら新世紀も旧世紀になりにけり、ですね。








④『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』


 『メグ ザ・モンスター』に出てきた女科学者が身体に入れ墨していたので思い出したんです。


 そうだ、『ドラゴンタトゥーの女』の映画を観てなかったぞ、と。



 原作は『ミレニアム』シリーズ。

 もし、原作を読んでいない方がいたら、絶対に読んでください。


 スェーデンの小説家スティーグ・ラーソンが書いた小説で、世界的に大ヒットしたシリーズです。で、このスティーグ・ラーソン、早逝しています。第1巻の出版すら知らずに亡くなったのだそうです。

 そののち原作は全世界で翻訳されて、大ヒットしました。


 原作のシリーズは、ラーソン名義で3まで出版され、大人の事情で、4、5は別の人が書いています。



 ということで、内容に進みましょう。


 主人公は2人。

 一人は、子供のころにある事件を解決して「名探偵カッレくん」というあだ名をもらった過去がある、おっさんジャーナリスト、ミカエル・ブルムクヴィスト。


 もう一人が、ドラゴンタトゥーのあるメンヘラ女子、リスベット・サランデル。

 このリスベットのキャラが強烈です。1ではあまり感じないのですが、もう2からは男のぼくでも「格好いい!」と惚れてしまうほどです。

 もっともリスベット、女子力は-273度くらいと超低いんですけれど。



 おっさんのミカエルが、スェーデンの児童文学作品『名探偵カッレくん』のカッレくんになぞられています。


 そして、ドラゴンタトゥーの女ことリスベットも、同じくスェーデンの児童文学作品からキャラメイクされています。

 それは、『長くつ下のピッピ』なんです。「どうしてそうなった! ピッピ!」と突っ込みたくなる成長ぶりです。



 内容は、ミカエルが大富豪から36年前の殺人事件について調べてくれと頼まれるところから始まります。


 当時若く美しかった姪っ子さんが忽然と消えた事件。大勢の親族。その全員が容疑者。残された大量の資料。

 当時事件の捜査はまったく手掛かりが摑めず、そのまま迷宮入り。この謎に挑むミカエルと、ひょんなことから協力することになるリスベット。

 この謎解きの過程とか、めちゃくちゃ面白いです。


 映画は、さいしょスェーデンで作られ、のちにハリウッドでリメイクされています。


 もちろんスェーデン版を観ました。暇があればハリウッド版も見比べたいです。が、どちらも長いです。

 でも、スェーデン版がレンタルされていて、ほんとに良かった。ちなみにハリウッド版は『ドラゴンタトゥーの女』でタ行にありましたが、スェーデン版は『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』でマ行にありました。



 個人的には、リスベットの配役はスェーデン版の女優さんの方が合っていると思います。

 ブルーレイ版はなかったので、DVDをレンタルしました。特典映像でリスベット役の女優さんが挨拶しているのですが、普通に綺麗な美人で「えっ」となりました。ちょうどそのときに、地震が来ました。



 ハリウッド版も気になるので観てみます。


 あと、観てみたいなと思うのが『ローレライ』。これは公開当時原作も読破し、映画も観に行きました。



 他に面白い映画があれば、教えてください。




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