2日目

第148話 高千穂は遠かった……


 昨日は更新できませんでした。基本車移動だと書いている暇ないですね。



 さて、別府湾のホテルなんですが、部屋の窓も、一階にある大浴場も海に面しています。東向きです。

 ということは、素晴らしい日の出が見えるのではないか? そう思ったのですが、生憎の曇り空。でも、雲を割って差し込む陽の光は美しかったです。


 が、ひとつ問題がありまして。

 どうせなら日の出を大浴場の露天風呂(日出ひで温泉)から見ようと空が明るくなるのを部屋で待っていたのですが、いつまで経っても暗い。


 は!? 遅くね?

 と思って気づいたのですが、関東と九州では、日の出の時間にかなり差があるみたいですね。それだけ西に来たという事だ。飛行機だと二時間くらいだったけど。



 朝食はホテルでとりました。

 ご当地で有名なものがいろいろありました。


 めんたいこ ←辛いけど、九州のはなぜかおいしい。


 唐揚げ ←なぜかあちこちに唐揚げ屋があります。肉が豆腐のように柔らかくいておいしい。


 鯛と鮪のづけ ←北九州は魚が旨いと聞きました。関サバが食べられなかったのが残念。


 地獄蒸し ←シンプルだけどおいしい。別府のひとは「地獄」というキーワードが大好きみたいです。あちこちに地獄があります。




 というすったもんだを経て、出発しました。めざすは高千穂神社。

 この段階では、できれば阿蘇山も行く予定でしたが、時間がなくなりました。理由は……、高千穂が予想外に遠かったからです。


 事前に調べたグーグル・マップでは二時間と表示されていたのですが、カーナビでは四時間になっていました。そういえば、初日に混浴露天風呂で一緒になった爺さんが、「高千穂行くんだ。でも、遠いだろ」と言っていましたね。

 あのときは気にしなかったんですが、たしかに遠かった。


 最初は、別府→阿蘇→高千穂→熊本→博多と考えていたのですが、グーグルマップ上では可能な行程なのですが、九州はそんなにちいさくねえ!(笑)


 途中で、別府→高千穂→博多に変更しました。ちなみにルート上は熊本も通ります。熊本インターだけ見学してきました。そこから車で乗っただけですけど。



 そして、いざ高千穂へ。


 高速道路もあるのですが、使ってもあまり早くつかないみたいです。いずれにしろ山の中の県道をえんえん走る展開。峠の走り屋みたいになってました。

 やはり山が凄いです。雲の上に突き出したり、道路が斜面をうねってくだったり。

 そして、森も深い。塔の様な杉がびっしりと密生しています。


 ぼくは峠の道なんて走ったりしないので分からないのですが、一応直線でアクセル踏んで、カーブの手前でブレーキ踏んで、フロントに荷重をかけてからステアリング切ってました。えんえんのその繰り返し。

 怖いんで旋回中はブレーキ踏まないようにして、踏むのはアクセルにしてました。たぶんデミオはFF車だと思うから、その方が安全なはず。←おいっ!



 なーんてことをつづけること三時間。(あれ? ナビの案内より随分早く着いたぞ……)

 やがて山の雰囲気が変わります。


 いきなり道が、山頂の上を走り始めるんです。普通の田舎道を走っていたと思ったんですが、ふいに眼下に山のつらなりが見えてくるんです。ここが高千穂みたいです。



 がーっと、下まで降りて、高千穂神社を目指しました。高千穂と表示が出てから結構走りました。

 高千穂神社は街のど真ん中にありました。

 栄えた街中に駐車場と塀があって、でも正面に回ると鬱蒼とした森がある。そんな神社です。


 お参りして、頼まれたお札を買いました。


 ちなみに、ぼくに「お札買ってこい」言ったのは、イガラシです。正確には、『とき☆ハゲ』のイガラシのモデルになった人です。実物は、ナースではありません。召喚魔法も使いません。


 余談ですが、むかし出雲にいったとき出雲大社の縁結びのお札を、B店長(六十代女子 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885025405参照)とイガラシに買って帰りました。

 B店長はまったく効果ありませんでしたが、イガラシは結婚しました。


 だいたいB店長、お札あげた段階で「これで安心だわ」とか言っているからダメなのだと思います。



 

 閑話休題です。

 高千穂に話をもどします。



 この段階で午後になっているので、とっとと博多に向かいたいところですが、すぐ近くにある高千穂峡までいってみました。


 ここも、関東の常識では考えられない場所でした。

 ナビに導かれるまま市街をちょっと走ると、唐突にいろは坂みたいな下りが現れます。地下世界へ続くのかと思える坂道を下ると、そこが高千穂峡。

 その位置から、さらに下へ断崖があって、その底を川が流れています。滝まであって、水が落ちています。

 てっきり山みたいな高い場所にあるものだと思っていた常識を打ち砕かれました。普通滝って、高いところにありますよね。

 ここでは、地の底の底にありました。

 いやー、ここ、たしかに神様いそうです。もう、わんさかいそうです。



 時間がないので散策せずに出発しました。

 延々高千穂から西に走って、熊本まで。高千穂は晴れていましたが、熊本は曇っています。


 昨日の大分でも感じたのですが、九州は空が綺麗です。

 東京の空は、下から見ても、飛行機で上から見ても、濁っていたことがよく分かります。

 九州は、空の青も雲の白も、透き通っています。



 熊本から高速道路で、博多まで。

 途中で雨が降り出し、博多に入るころには土砂降りです。九州ってこんなに雨が降るのか!と心の中で叫びましたが、たぶん誤解でしょう。



 レンタカーを返却し、博多のホテルへ入ります。

 博多は大都会ですね。東京と変わりません。ホテルは最新式できれいです。逆に言うならありがち。

 でも、大浴場が上階にあり、露天風呂もあります。


 まずは入浴。露天風呂で雨に打たれてから、夕食をとりに街へ出ました。


 ぶらりと歩き、もつ鍋屋へ。「楽天地」というお店ですが、地元では有名なのでしょうか。ふだんは行列ができると聞きましたが、いきなり入っていきなり座れました。


 もつ鍋を食べました。

 ガスコンロの上に、洗面器か?ってくらい大きい鍋が置かれ、にらが山盛りされています。むかし池袋で知らずにぶらりと入った「らーめん二郎」の恐怖が甦ります。


 が、お店の人に作ってもらって食べると、ぺろりと入りました。お腹も苦しくないです。

 臭みがなくてぷるぷるのもつ。甘みのあるキャベツ。しなっとしたにら。スープも極上。今夜はごちそう天国でした。


 まだまだ入るので、「ちゃんぽん」という名の麺を追加しました。

 まさにチャンポンになるのですが、東京で食べたちゃんぽんより遥かにおいしいです。


 さすが博多。もつ鍋おいしかったです。来てよかった。


 その土地の名物はその土地で食べて初めて本当のおいしさが分かりますね。

 若いころ、大阪に行って大阪城のまえにある屋台のたこ焼きを食べたときの衝撃は大きかったです。

「屋台のたこ焼きで、すでにこんなにおいしいのかっ!」


 昔、北海道にいって牛乳飲んだ時も、驚きました。

「え!? これが牛乳? じゃあ、いままでぼくが牛乳だと思って飲んでいた、あの白い液体はいったい何だったんだ!」


 同じような調子で、九州で食べて関東とあきらかに違ったのは、めんたいこでした。これはぜんぜん違いました。






 そののち、部屋に戻って大浴場いって、買ってきたビール飲んだら、眠くなったのでそのまま……。


 夜の九時に寝て、朝の七時までがっつり寝ました。


 おかげで更新遅れました。




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