第34話 斬太はバーにいた
昨晩のバーのお話。
裏路地にひっそりと建つバーに入りました。
バーって最初は入りにくいですね。入るコツはですね、いつも飲むカクテルを決めておくことですね。
ぼくは最初にサイドカー。二杯目に、ギムレット。三杯目、もしくはギムレットを飛ばして二杯目で、ボンド・マティーニです。
なんか聞いた話ですと、サイドカーって、バーテンダーさんのシェーカー振る腕が出るらしいですね。まあ、営業しているバーテンダーさんの腕が悪いってことはないから、畢竟、個性がでます。
今宵のバーテンダーさんが作るサイドカーは、一見薄く、あとから甘みと辛みがくる味でした。
ときにみなさん、クイズです。
100㏄の水と、100㏄のアルコールを混ぜると、いったい何㏄になでしょう?
200㏄? いえ、もうちょっと少なくなります。これはアルコールが水に溶けるためです。
分子の大きさがちがうわけです。
たとえば、ピンポン玉ひとカゴと、バスケットボールひとカゴをまぜても、ふたカゴにならないですよね。そんな理由です。
で、ジュースとお酒を入れて、あのシェーカーで振ると、水とアルコールが混ざって、カクテルとなります。
あれなんなんでしょうね? ジンをストレートで飲むより、ジン・ベースのカクテルの方が酔いがまわります。ただし、ジン・トニックみたいにシェークしていないカクテルはそれほどでもない。
ちなみに昔は、スクリュードライバーは、プロレス技みたいな名前ですが『女殺し』と呼ばれていました。またサイドカーの語源は『一緒にいる人の方が被害が大きい』という、まあこれも女性を酔い潰すからでしょうか?
ただ、ぼくの知る限り、女性の方が酒には強いです。
カクテルというと、小説との関連が否定できないですね。「ギムレットにはまだ早い」とか読んだことないですけど、でも船戸与一さんの「山猫の夏」を読んで、カイピリーニャを飲みに行ったことはあります。
そして、ボンド・マティーニ。
これ、007ことジェームス・ボンドが作中で、「ウォッカでつくったマティーニを、ステアしないでシェークして出せ」といったことから、出来た(のかどうか知らないけど)カクテルです。
ふつうに、「ボンド・マティーニ」ってオーダーすると出てきます。
で、ぼくの場合はだいたい2杯で十分。3杯目からは危険ゾーンですが、昨日は3杯目までいき、いい感じて部屋に戻って就寝いたしました。
ちなみに、お値段は6000円ちょっと。
だいたいカクテルは1000円から1500円します。そこにチーズ盛り合わせ1000円加えてますので、居酒屋二軒分のお値段。でも、受けるダメージも居酒屋二軒分。
いつもは3000円くらい払ってますので、少し飲み過ぎでした。
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