蒼焔の轍
@silver_9tails
序 蒼と紅
――それは、激しい嵐の夜のことだった。
地面を打ち鳴らす豪雨。吹き荒ぶ暴風。暗雲の奥に閃く稲妻。
普段は雑多な喧騒に包まれている夜の繁華街に
故に、居並ぶ
夜空に
横殴りの雨に打たれ、荒れ狂う風に煽られても、その火勢が弱まる様子はない。紅が直線状に宙を駆ければ、蒼がそれに追随する。時に互いに接近し合い、不規則に交錯し、そしてまた距離を離す。二色の炎は、夜闇に様様な軌跡を描いた。
幾度かの応酬の後、互いに突進し合った炎が激しく衝突し、湧き起こった爆炎が一瞬だけ
そして、蒼い火の粉の
――それは、激しい嵐の夜のことだった。
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