終末のシュライナ

福島いるか

第1話 アザミの花

宇宙暦2300年 地球は消滅し、地球人は火星に移住し、異種混合の惑星となり、2300年の年月が経ち、地球と言う惑星があった事すら記憶に存在しなかった。

そんなこの宇宙には言い伝えがあった。

「惑星が滅ぶ時、終末を告げる者が訪れ、死神が惑星を消し去る時、宇宙はまた新しくなるだろう」

すると、男は言った。

「まぁ、そんな言い伝えは嘘だろが…。」

そう言いながらタバコを灰皿に捨てた。

「新崎の嘘つき!」

そうベンチに座る新崎に子供達が叫び、どこかへ行った。

「子供には少し大人すぎる話だったか?」

そう聞くと、新崎の後ろから背の高い男が現れた。

「そうですね、子供達は純粋ですからね…」

そう言いながらクスリと笑った。

「それでなにかわかったのか?流?」

すると、流は首を横に振った。

「無理か…」

そう言いながら新崎がため息をつきながらまたタバコに火をつけた。

すると、流は新崎に言った。

「ですが、少し気になることが…」

「なんだ?」

新崎は食い気味に流に聞いた。

「現場に必ず残っているものが見つかりまして…」

「必ず残っているもの?なんだよそれ?」

すると、流は写真を新崎に見せた。

「これは…アザミの花?」

「アザミの花の花言葉は「復讐」」

そう言いながら、流と新崎は目を合わせた。

「この行為こそが復讐だと?大規模すぎるだろ?誰に対しての復讐なんだ?」

すると、流は首を横に振り言った。

「それまでは流石に…」

そう言うと新崎が流に写真を返し言った。

「引き続き、捜査を続けてくれ」

そう新崎が言うと流は消えた。

そして、新崎は1人になり呟いた。




「これが分かれば、あの時の出来事が分かるかも知れない…」

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