12p
まゆみは優秀だ。
優れた者と比べられる事は月には大変苦痛だった。
幾ら頑張ってもまゆみには劣る。
まゆみは評価されても自分のした事は出来て当たり前と言われてしまう。
仕事だけでは無い。
まゆみは容姿までずば抜けている。
月は完全にまゆみのおまけだった。
そんな月を、ただ一人、高評価したのが幸一だった。
幸一は彼女の頑張りを褒め、彼女の仕事を褒め、彼女が関わるプロジェクトが上手く行く様にサポートした。
月が辛い時には一晩中慰めたりした。
月は自分を支えてくれる幸一にのめり込んでいった。
最近では、幸一のサポートも有って、やっとまゆみと肩を並べられる様になり、仕事でもプライベートでも、月は幸一に依存している。
(うーん、丹波君は……微妙だな。いや、でも、彼女は俺が結婚している事を承知の上で付き合ってるよな。丹波君からは今まで一度も香美代との離婚を迫られた事は無いし、丹波君は控え目な女だから、髪なんて送りつけて来ないだろう。丹波君は……うん、無しか……。そう、離婚話しと言えば……)
幸一が、離婚話をキーワードに次ぎの女の顔を思い浮かべようとした、その瞬間…………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます