第9話 カラマ・ポイント宙域

「レーダーに高熱源体反応2つ!」


「友軍信号は来てるのかい?」


「無い…という事は連邦か。」


「機影から見るに、通常のジムだと思われます。」


「総員。第2戦闘配備!!

ノーマルスーツの着用を、

アミダ、出撃の準備をしておいて。」


「了解。」


「ドリーさん、コムサイの耐久力って

どれぐらいなんですか?」


「ビームにやられたら終わりだが…

バルカンぐらいなら弾けるな。」


「そうですか…」


「閣下が脱出する時の事も考えてあるからな。」


「ドリー、やり過ごせないか?」


「んー、余り期待しないほうがいいな。」


「そうか、他に熱源反応は無いのか?」


「今の所はな。多分哨戒中の機体だろう、

こっちの情報が渡れば援軍が来るな。」


「……なら気づかれる前に落とそう。

ゲルググSJを出せ!狙撃だ外すなよ!」


…………「おい、この距離で狙撃が出来るのか?戦艦の主砲が届くギリギリ位なのに。」


「大丈夫だ、設計上は問題無い。」


…………「…了解。」


「ハッチオープン。コムサイ、停止。

ゲルググSJを甲板に固定。」


「標的を確認、ロックオン完了、

いけます。」


「発射!」


光に撃ち抜かれ爆散する。


「命中を確認、標的、此方に気づいていない模様。」


…………「次弾チャージ完了、発射。」


仲間が突然光に爆散させられ動揺する中

もう一機も呆気なく塵となる


「標的の撃墜を確認。脱出ポット確認の確認無し。」


「これなら連邦も此方の存在が確認出来ないままどうしようもないだろう。」


「巡航速度でこの宙域より離脱、

カラマ・ポイントへ急ぐよ!」


「巡航速度、発進!」


「お、アミダ帰ってきたか。」


「思ってたけど、あのBR何なんだよ!

一撃でジムが爆散して跡形もなくなるっ

てどう考えてもおかしいだろ!」


「まぁ落ち着けよアミダ。

あれはBBR、試作の物だ。あれならデータ

上ガンダムでも一撃で爆散する。」


「ガンダムが一撃で…」


「小型化は出来ずに大型化はしてるけどね。」


「あの大きさなら十分扱えるさ。

それにしてもあの機体性能とあの威力…

誰かの専用機か何かか?」


「おっ察しがいいね。

あれは元々シャア・アズナブル大佐の専用

機として開発されたものだよ。」


「元々?」


「ああ、上からの司令で大佐はア・バオ

ア・クーにてジオングに乗ることになって

ね。ゲルググSJに乗る人がいなくなった

んだよ。そこで君がいた。」


「なるほど、という事は…」


「気付いた?君の専用機という事だね。

ゲルググSJ

緋色の狩人、シャルラッハ イエーガー

いい名前でしょ?」


「…それ何語だ?」


「ドイツ語だよ。僕の出身がドイツ語の地域なんだ。」


「…専用機か、そんなの私が持っていいのか?」


「何を言うかね。現にこの短期間で合計3機も撃墜させているじゃないか。」


「それは、そうだが…」


「階級の昇格は間違いないね。」


「う……有難く受け取らせてもらう。」


「…よし。でもまだまだ強くするから

なんでも言ってくれ。」


「やめてくれ、体が追いつかん。」


「アディ、カラマ・ポイント宙域

に突入するぞ。」


「よし、このまま友軍の艦を探し

接触を図る。」


「見つかればいいけどな…」


UC0080 1月1日 15:00

連邦、共和国政府全権団、月面アンマンにて予備交渉後、グラナダにて終戦協定締結


だが認めない者達が集まりつつある…



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る