第15話 僕の日常・・・

翌日


全てのポエムに、イラストというかカットになるが、掻きあげた。

それを、由梨に見せようとしたが、みんながいるとまずい・・・


下手に、勘ぐられると互いに迷惑だろう・・・


なので、自分からは声をかけないでいた。

放課後、みんなが帰った後、由梨が来た・・・


「忠志くん、描けた?」

「一応は?」

「見せて」

「うん」

ノートを渡す。


由梨は、パラパラとめくった・・・


「ありがとう。私のイメージ通りだね」

「それでいいの?」

「うん」


最初に言ってた・・・

「君の絵は、好きに描いてあげたほうがいい」と・・・

つまりは、ビジネスには向いていないということだ・・・


まあ、ビジネスにはしないのだから、それでいいか・・・


「じゃあ、忠志くん、これ預かっとくね。また連絡するから・・・」

これで、由梨ともさよならか・・・


もう、関わることはないだろう・・・


えっ、さっきまた連絡するって言ってたが・・・

そっか・・・「また、描いて」ということか・・・

いいようにとらえてしまった・・・


情けない話だ・・・


由梨が気を使ってくれたのか・・・

誰も、僕たちの事を訊いてこない・・・


それが、助かっていた・・・


僕はこうあるべきだ・・・


「連絡は来たとしても、かなり先だろう」

それまでは、僕の日常が戻ると思った・・・


でもその夜、いきなりメールがあった。

「明日、私の家に来なさい」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る