11/20 ローマ


旅も終盤に近付いてきた。一日自由に行動できるのは今日が最後だ。

とはいえ、特にやりたいことはない。

ナポリに行こうかとも思ったがやめた。

混雑した観光都市に行ったところで得るものなどあるまい。


テルミニ駅からトレニタリア鉄道でわずか8分の位置にあるcapannelleという街に来た。馬場がある以外なんということもない住宅街だ。

交通量や路上駐車が多い。

また、マンションが多いところからしてローマのベッドタウンと思われる。

学校や教会、スーパーを見かけた。


空気があまりよろしくないので一時間ほどで引き上げようとしたところ、困ったことが起きた。

capannelle駅には自動券売機もなければ駅員もいないのだ。

つまりチケットが買えない。

こちらは無賃乗車などするつもりはないのに他に方法がない。

強制的に無賃乗車させて罰金を取るつもり?(それはない)



他にテルミニに帰る手立てもないので、とりあえず列車に乗って、検札の人がきたら事情を言ってその場で乗車賃を払おう。

と思っていたが、車内に検札が回って来なかったので結果的に無賃乗車になってしまった。

降りてから精算するような場所もないし、自分がcapannelle駅から来たことも証明できない。どうしよもない。

なにこのシステム?

あんな住宅街に旅行者が来るとは想定していなかったということだろうか?

もしかしてスーパーや教会で乗車チケットが売られていたとか?

今となっては知る由もない。


テルミニ駅に戻って少し早めの昼食をとる。

その後はもう出掛けるのも億劫なので、駅内でのんびり過ごすことにした。

幸い、無料で使える休憩所もある。


本屋をじっくり見てみた。

けっこうMANGAが多い。日本のMANGAの他にもアメリカンコミックやイタリア人が書いたと思われるコミックもあった。日本のMANGAの影響を受けたと思われる絵柄のものも少なくなかった。

宮本武蔵の小説を見かけた。

ヨガの本をいくつも見かけた。

日本語や中国語の本も見かけた。


暇なので比較的人通りの少ないテルミニ駅北東部を歩いてみる。

やはり空気が悪いことに変わりはなく、ゴミも多い。特に新発見もない。


再びローマ三越へ。

特に買うものはないが、なんとなく行きたくなった。

望郷の念だろうか?

日本の三越にはほとんど行ったことないくせに。

帰国したら一度いってみようか。


イータリーでお土産のチーズを買う。家族に持ち帰れるだけ買ってきてほしいと言われたので日持ちする物を2キロ買った。レジ袋は有料(10セント)だった。


ちょっと高級な感じのレストランの外に日本語のメニューがあったので見ていたところ、店員さんが声をかけてきた。せっかくなので、思い切ってここで夕食を取ることにした。

午後6時前はイタリア人にとって早いのか、客は少なかった。


注文したのは紅茶とカルボナーラ。

昨日の安いカルボナーラと違い油気はあまりなく、濃厚なチーズの味がした。

少し焦げ目のついたハムも歯応えがあっておいしかった。

紅茶はバッグだったがおいしい。

食後のデザートを勧めてきたが、すでに満腹だったので断った。

やはり量が多い。

値段は倍近くしたし、うまくあいさつができず、マナーを守れたかどうかも分からないが、とにかく行ってみて良かったと思う。それほどおいしかった。


ところで、イタリアではイタリア車をあまり見かけなかった。

ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、日本、韓国と、いろんな国の車があった。

「スマート・フォーフォー」を除き、軽自動車は一台も見かけなかった。


明日はローマ最終日。

大半の時間はフィウミチーノ空港で過ごすことになるだろうが、油断せずにいこう。


このタイミングで海外からログイン。

ちょっと気が向いたので書いてみました。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884483193

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